アメリカのクリスマスは日本で言うと元旦。 ほぼ全ての店は閉まるし、町は閑散とします。 特に地方にいると食料すら手に入らない状態になるので要注意。(日本のような便利なコンビニはありません)
さすがにNYはチャイナタウンもコリアンタウンも開いているし、とりあえず生きてはいけます。
今日はNYに住んでいる日本人の友達の友達(初対面)に会う予定になっていたので、いそいそとチャイナタウンへ。
地下鉄でCanalSt.に下りると、いつもの通りの活況。 結局夕方までその友達と会っていて、そのまま自分は楽しみにしていた今夜のミュージカル”Billy Elliot"へ。
さぁ・・・。 なかなか一言ではこのショーは語れないかも。
これは同名の2000年公開の映画(日本名リトル・ダンサー)をエルトン・ジョンがミュージカル化したもので、ロンドンでは数年前に公開されて数々の賞を取ったのですが、やっとNYではこの秋に初演されました。
今まで数々のミュージカル、舞台を見てきましたが、ショーが終わってからしばらく席を立てれなかったのは初めてではなかったでしょうか。 というのもショー全体の良し悪しよりも、自分の感性の弱い部分を何度も突かれ、何度も何度も笑ったり泣いたりを繰り返しているうちにクタクタになってしまいました。 未だにショーの感想を書こうとすると胸がいっぱいになるくらいです。
ウィキペディアからストーリーを抜粋すると”ボクシングを習っている少年がふとしたきっかけでバレエの虜となり女子に混じりプロを目指す風変わりなストーリーと、コメディの様相を見せながらもそこで展開される親子愛を中心とした温かみのある人間ドラマ”となるのですが、この母親を亡くした男の子の心の動きと率直さ、厳格で堅物な父親と兄、ユニークで暖かいバレエの先生。そしてそれを見守る祖母の関係がとてもうまく描かれていて、心温まるストーリーです。
これがミュージカルになり、今ままでにも数々のヒットを飛ばすエルトン・ジョンが手掛けたとなればいいショーになるのは当たり前。
今回NYのビリーのキャストに選ばれたのは3人。 自分の見た回はその中でもロンドンのキャストでもあったTrentKowalikで、もちろん演出の効果もありますが、彼の演技は自分の描くBillyのキャラクターにピッタリでとてもラッキーでした。
もちろん映画には描かれていて舞台で描かれていない部分や、その逆もあって、ちょっと舞台のほうが政治色が強い気はしたけど、それでも嫌味な感じはなかったです。
Billyは心の表現を踊りに託して爆発させるのですが、自分もどれだけ共感させられることでしょう。
出だしの”StarLookDown”のBillyの歌い出しからすでに目頭が熱くなってしまっていたのですが、楽しみにしていた”Expressing Yourself”ではMichel役の子の熱演で会場中大爆笑。 この歌はマイケル君がお姉ちゃんの服をこっそり着て化粧をしているところにビリーが入って行ってしまって、そこからビリーもマイケルに誘われるまま”ありのままの自分でいて何が悪いんだよ。正直な自分でいいじゃん!”と二人で女装して踊りまくるとてもかわいいナンバーです。
その後亡くなった母親の手紙をバレエの先生が読む場面があるのですが、その歌に合わせて後ろから母親が現れ”Please Billy, know that I was always there. I was with you through everything. Ploud that you were mine. Love you forever”と歌う場面は会場中すすり泣きでした。
このミュージカルで一番中心になるのが最後の”Electricity"でしょうか。
父親が彼の情熱に心を動かされ、ロンドンまでロイヤル・バレエのオーディションへ行き、ビリーが最後に審査員から”あなたは踊っている時はどんな気持ち?”と聞かれたときに歌う歌です。
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