ツアーも無事に終了することが出来て、やっと一人きりになったらいざNYへ。
10日間アメリカ滞在を延長してミニ・ヴァケーションです。 幸い全ての行程のフライトもホテルもレンタカーもクレジットカードのポイントを使って予約できたので、かかった費用は雑費のみ。 助かりました!
今回のNY滞在の最大の目的は、歯の治療を終わらせること。
先日来た時に歯の型を取っておいたので、今回は全てきれいな歯が入って、噛み合わせの修正をやって終わり。 3年の歳月と多額の資金を費やした大工事も無事に終了しました。
今回はミュージカルを観に行くわけでもダンスレッスンに行くでもなく、のんびりとあちこちプラプラしつつ数日を過ごしました。
最後の木曜日。 この日は先日シーズン開けした、数年振りになるアメリカン・バレエ・シアターの公演を観に行って来ました。 すでに著名なスターたちの去ったこのカンパニーですが、新しい顔ぶれでどのように変化したのかが楽しみでした。
オペラの前の軽食に時々立ち寄ることもあるのですが、リンカーンセンターすぐ近くにある"Cafe Boulud"。 ミシュランの星にいくつも輝くDaniel Bouludの経営するレストランの一つで、そのすぐ隣には”立ち食いカフェ”があって、気軽に軽食とコーヒーやワインが楽しみます。 本格的な味を手軽に味わえる、しかも一人でも気兼ねのないカフェ。
今回はチケットをギリギリで用意したのですが、いつものオペラの時と違いオーケストラ席へ! しかも席は前から4列目のど真ん中!! 神様、シーズンを頑張って滑ったご褒美に用意してくれたのかな?
今回の演目はバラエティーで、"Classic Spectacular"。
はじめの演目はダニール・シムキンによる"Theme and Variations"。
これはチャイコフスキーの作品にバランシンが振付けたもので、1947年の作品。
ダニール・シムキンは以前から話題で気になっていたのですが、舞台を見るのは今回が初めて。 高難度な技も織り込むと、数日前からFacebookでもビデオを載せて張り切っていた彼ですが、技はともかく、ちょっと小さくて細すぎて、 童顔過ぎてティーンネイジャー感が出過ぎ・・・。 パドドゥではどう見てもお姉さんと弟・・・。 頑張って大人な雰囲気を気を出そうとしているのは分かるものの、やはり子供っぽ過ぎかなぁ。 最後の最後に女の子をショルダー・リフトしてポーズを取ったら、彼の顔が完全にチュチュに隠れてしまい、お客さんも”あららららら。。。”の声。
完全にお客さんは彼の愛くるしさに全てを許したような雰囲気で、カーテン・コールの際も“よく頑張ったねぇ。。”と子どもを見守る親の気分。
彼にはもうちょっと子供ぽい役やニンフの様な役の方がいいような。。。
次は"Duo Concertant"という、これもバランシンがストラヴィンスキーの曲に振りを付けた1972年の作品。
随分とコンテンポラリーで、James Whitesideのブロンズ像の様な身体の力強く繊細な動きと、Paloma Herreraの柔らかさと俊敏さがマッチして、緊張と緩和のバランスのとれた、秀逸な作品でした。
さて、後半はと言うといっぺんに華やかになったパリが舞台のオッフェンバッハ"Gaite Parisienne"(パリの喜び)です。 1938年の作品で、 各地で公演される楽しい演目。 曲もフレンチカンカンで有名ですね。
うーん。4列目は近い! 幸せな時間でした。
金曜日、一路フロリダのタンパへひとっ飛び。
いやぁ・・・何年ぶりのKayさん宅訪問か・・・。 自分のツアー1年目、ツアーの最中に産声を上げたヨシくんも来年には高校生。 優しい性格そのままにリーダーシップも取れるしっかりさんに成長してて、弟のルカさんも野球一筋!いやはや、時間の流れの速さには改めて驚いてしまいます。
自分達は全く歳を重ねていないのに・・・ ねぇKayさん?!?!
夜にはいつも話は聞きつつも未だにお会いしていなかった、有名なサーカスのアクターBelloさんのお母さん。 ちゃきちゃきの江戸っ子気質なイタリアン・ママ。
昔のRinglingのサーカス時代の話や、イタリアのオペラの話をノンストップで語ってくれて、楽しいディナーになりました。
次の日は忙しいキッズを送りだしたら、Kayさんも衣装を担当するサラソタのオペラ劇場を見に行って、そのまま朝食。 真夏な太陽がジリジリと痛い・・・。
今まで一度も訪れていなかったRingling Brothersの博物館へ。
今はディズニー・オン・アイスと同じくフェルド・エンターテイメントが吸収していますが、もともとはアメリカの伝統のあるサーカス。
1907年にリングリング兄弟がそれまであったバーナム・アンド・ベイリーのサーカスを買収、1919年に併合して生まれた”地上最大のサーカス”でした。
移動用の電車90輌、従業員1540人、馬450頭、象40頭、フットボール場2つ分のテントという規模だったそうです。
そんなリングリングのジョン・リングリングの愛した地がここサラソタ。
広大な敷地の湾に面した場所に、奥さんが設計に随分と労を費やして完成した豪華な屋敷が建っています。
残念ながら奥さんは建物の完成の3年後に他界。 そして世界恐慌。 ジョンの晩年は波乱続きで、一度は世界一の資産家にまで成長した彼も、1936年にニューヨークで亡くなった際には$311しか銀行口座に残っていなかったそうです。
同じ敷地内に併設された博物館。 当時の様子を詳しく知ることが出来ます。
Kayさん曰く、今はフェルドに吸収されていると言うこともあって、その歴史を紹介するVTRに以前は自分のスケートを滑る姿も映っていたそうです。
移動をしていた車両。
まるでオリエンタル・エクスプレスですね。
このフロートには楽団が乗って街を練り歩いていたそうです。 サーカスが来た際は地域を挙げての大イベントだったんですね。
同じく同じ敷地内にある、彼の美術コレクションを展示した美術館。
なかなか秀逸な作品が並んでいるようだったのですが、時間がなかったので駆け足で通り抜けました。 また時間があったらゆっくりと訪れてみたいです。
さて、日曜には1.5時間南下してフォート・マイヤースまで友達に会いに。
ビーチ・サイドでのんびり食事したり、楽しい時間が過ごせました。
以前同じショーで働いていた彼、二日間お世話になりました!
帰り熱烈なリクエストによりタンパに戻る途中Kayさんに会って、そこからアトランタへ舞い戻ったら運転して最後の公演先だったDuluthへ。 短いヴァケーションの終了です。
Kayさん。 大変大変お世話になりました。 みんなにも会えてとっても楽しい時間が過ごせました!! また会いに行くね!
次の日シカゴを経由して湿気大国日本に帰国。
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