Monday, April 28, 2008
contract
ところで、今年は随分と迷いましたが、結局来シーズンもディズニーとの契約を更新することにしました。 ヨーロッパのカンパニーからの誘いを断るのは心苦しいし、こうやってオファーをもらえている間に移動はしたかったけど、やはり時期が違う気がしたので、もう1年はここで滑ることに決めました。 その次のシーズンは、たぶん移動することになりそうな気がするけど、もう1年アメリカで心置きなく滑るのもいいかな。
と言うことで、来シーズンはメキシコとアメリカ、カナダへ行くこと決定です。
Thursday, April 24, 2008
rome
さて、ローマに来るのはこれで3度目。
始めてきた時はアパートに一週間暮らして、ローまでの生活を楽しみましたが、まさかこんなに度々来ることになるとは思ってもいませんでした。 しかし、こんなに何度も来ても、ローマの全ての史跡と美術館、博物館を見て回るのは不可能で、その歴史背景まで勉強しようと思うと大変です。
こんなに度々帰ってくるのは、ここでコインを投げるせいでしょうか? ここが有名な”トレヴィの泉”。 夜に行ってもかなりの人だかりでした。
毎回来る度にこんな旅行者のようなことをしています。 ここに何度も手を突っ込む人もいないよね・・・。 今回は鼻の穴に手を突っ込もうと思っていたら、数人前の人がやっていたので却下!
彫刻家の中で、誰が一番好きかと聞かれたら真っ先に”ベルニーニ(Gian Lorenzo Bernini)”の名前があがります。 ボルゲーゼ美術館を始め、街中も含め、ローマ各地に彼の作品が点在していますが、その表現の細やかさとドラマチックな演出で彼の右に出る人はいないように思います。 大体有名な作品はすでに押さえていたのですが、なぜかまだこのトラステヴェレのサン・フランチェスコ・ア・リーパ教会にある晩年の傑作”ルドヴィカ・アルベルトーニ”は見たことがなかったので足を運んできました。 全く人気(ひとけ)のない静かな教会で、ちょっと入るのに気が引けたくらい。 彼の作品は中央祭壇ではなく、正面向かって左奥にあります。
なんともドラマチックな演出で、宙に浮く天使の表現はとても350年も昔のものとは思えないほど大胆で、祭壇全体がまるで舞台と化しています。 まさにルドヴィカが至福の中で天に召されているその一瞬が表現されていて、とても人間の手による作品とは思えません。 彼の”アポロンとダフネ””プロセルピナの略奪””ダビデ像”などは素晴らしいですが、どれも一瞬のドラマをそのまま凍りつかせたような、しかし大理石の冷たさを全く感じない、人肌のぬくもりと肌の柔らかさに溢れた表現は共通です。 これも全く隙のない、美しさの極限までの追求によって生まれたものでしょう。 いや、感嘆。
今夜は楽しみにしていたオペラの日。
その前に友達と寄ったのがここのワイン屋さん。 オペラ座のすぐ近くて、リカー・ショップ兼リストランテ兼バーのようなところ。 店員さんもなかなか気さくで、お勧めを聞くとこうやって上のほうの棚から引っ張り出してきてくれます。 リカー・ショップを兼ねているので、店で飲んでも普通の販売代金と一緒。 ついでにおつまみも出してくれるのでとっても親切。 結局3人でボトル2本を空けて、お腹がすいたので食事を頼むと、メニューがまた紙切れに手書き・・・。 イタリア語で分からなかったので、これまたオススメを注文。 食堂っぽいけど、味はOKでした。 観劇前にこんなに飲んでもよかったのか?!
さて楽しみにしていたオペラ座での”トスカ”の公演。
トスカは1900年にここローマのオペラ座で初演が行われていて、マルゲリータ王妃なども聴衆に加わっていたそうです。 とりあえず今回でイタリア3大歌劇場全制覇です。
公演の内容は下記の通り。
tosca myrto papatanasiu
cavaradossi giuseppe gipali
scarpia silivio zanon
このトスカ役の彼女はなかなか素晴らしく、声も声量も役のイメージもピッタリでした。 見せ場の第2幕はかなり引き込まれて、アリア”歌に生き、恋に生き(vissi d'arte, vissi d'amore)”では会場の空気を一変させてくれました。 とてもドラマチックでいい2幕でした。
悪者スカルピアもピッタリでよかったのですが、ちょっとカヴァラドッシの彼の声量が少なかったのが残念。 最後の”星も光ぬ(e lucevan le stelle)”もあと少し押しが利いたらよかったんだけど・・・。 それでもクラシックな演出がなかなか好きでした。
自分はそんなにオペラ大好き人間ではないし、まだ初心者だけど、やはりNYのメトロポリタンオペラの方が素晴らしいと言うのが正直なところです。 クラシックな会場は舞台が見えにくい構造になっているし、舞台効果や演出、衣装やキャストの面でもNYが上だなぁとは感じます。
さて、ここはポポロ広場にある教会”サンタ・マリア・デル・ポポロ教会”です。
ここはラファエロが設計を担当して、彼の死後100年経ってベルニーニが完成させたところです。 内部にはかの有名な、自分もファンなカラヴァッジョの美しい絵が2点対で並んでいるし、ベルニーニの”ハバククと天使”もあります。 これも祭壇の枠から飛び出した演出効果で、まるで本当に天使がそこに降り立っているような感じを覚えます。 ちなみに教会前のポポロ門も彼の手によるものです。
Monday, April 21, 2008
cafe torino
イタリアには街中にBar(バール)と呼ばれるカフェ兼バーが無数にありますが、ちょっと立ち寄ってコーヒーを飲むには最高で、また夕方にはハッピー・アワーがあるので、カウンターで飲み物一杯頼めば、目の前に並んだ沢山のチーズ、ハム、オリーブ、オードブルなどを食べることができます。 これを何件かはしごしたら食事は要らないくらいです。
ところで、ここイタリアのカフェ文化を始めたと言われるのがここトリノのサン・カルロ広場にある"cafe torino"。
ここで試すのはビチェリンと呼ばれるこのコーヒー。 一杯で7ユーロもするのですが、美しい内装の店内で飲むのはまた最高。 コーヒーとミルクとカカオが入っていて、甘味のないモカのよう。 トリノではあちこちで売っている有名なチョコレートも付いています。
Thursday, April 17, 2008
shroud of turin
ミラノを後に、2年前にオリンピックが開催されたここトリノへやって来ました。
ミラノもそうですが、ここも近くはないものの町からはアルプスが見え、とっても景色の美しい町です。
街中には昔貴族が雨で服を濡らさなくても歩けるようにと出来たアーケードが張り巡らされていて、ちょっと独特の風景を作り出しています。
ここはマカロニ・ウエスタンの撮影された場所が近いと言うことで、このような映画博物館なるものもあります。 自分は最近まで昔のウエスタン映画がイタリアで撮影されていたとは知りませんでした・・・。
ここはいわば町の中心部。 宮殿を正面にした"pizzetta reale"で、いつも大勢の観光客で賑わっています。
さて、ここトリノで自分が一番興味を惹かれたのが、王宮に隣接したここ聖ヨハネ大聖堂。 呼ばれ方が様々なようで、地図には"duomo di san giovanni battista"とあります。 自分年代以上の人なら、かすかな記憶にあるかもしれませんが、ここには”聖骸布(shroud of turin)”と呼ばれる、十字架から降ろされたキリストが包まれていたと言う布が納められています。 今から20年以上も前にこの布の真偽が研究され、結果13世紀頃のものであると発表されて、結構物議をかもし出していたと言う記憶があって、幼かったながらも興味を惹かれたのを覚えています。 今でも研究が行われているので、はっきりとした結論は出されていないようなのですが、今はヴァチカンのローマ教皇の所有でここトリノの大聖堂へ収められているそうで、まぁ、信仰上本物か偽物かなんて分からなくてもいいような気もしますが・・・。 ところでこの布、25年に1度しか公開されていないので、教会に行っても写真のパネルしか見ることは出来ません。 (写真クリックして大きくすると、キリストを二つ折りに挟んだような姿が見えると思います)
焼き物コレクターな自分・・・。 イタリアと言えばマヨルカ焼ですが、じつは何度もイタリアに来ていながら一点も持っていません。 ラテン圏で博物館などへ行くと、間違いなく美しいマヨルカ焼を見ることができますが、素朴な柄や色合いが実に味があっていいです。 この像はフィレンツェで作られた15世紀の作家のレプリカですが、今購入して帰ろうか思案中です。ww (ちょっと大きいから持ち帰るのがぁ・・・)
I just quit writing in english coz it takes too much time but I will write a short comment this time. ^^ After we left Milan we came here in Turin on monday. I guess now everybody knows this city coz olympic games was going on 2 years ago. This city has a very long arcade so its good for a rainy day and also that making a unique view. I didn't know that old western movies were shooting in Italy till few years ago and that shooting location is outside of this city so I didn't go in but there is a movie museum (4th picture). It was 20 years ago and I was little but I still remember I saw the news about "shroud of turin". I don't wanna explain whole thing in english so if you wanna know about this, go to wikipedia please!! I can't see a real one but if you go there, you can see a picture of fabric. It doesn't matter its a real or not, it was still interesting.
Friday, April 11, 2008
milano
ミラノへ来るのはこれで2度目。イタリア自体はこれで3回目になります。
ここミラノは世界のファッションの中心地でありながら、古い歴史に溢れていて、有名なダ・ヴィンチの最後の晩餐のある”サンタ・マリアディレ・グラッチエ教会”もあります。
この写真のドゥオーモは無数の塔が突き出していて、とても印象的な姿をしています。
この美しいアーケードは1867年に出来たドゥオーモとスカラ座を結ぶガレリア。 売り場面積の広いプラダの本店もこの中にあります。
ここは中央駅から数ブロックのところにある、中国人経営のイタリアン。 あまり美味しいレストランの少ないミラノで、地元の人に進められた場所で、格安で絶品のイタリアンが食べれて、いつも地元の人でいっぱいの場所です。
ここは3年前に両親を連れて何度か来た思い出のレストラン。 このときの父親の笑顔が今でも鮮明に焼きついていて忘れられません。 みんなでパスタやピザを頼んで、ピッチャーでワインも頼み、とっても楽しい時間を過ごせました。 父の座っていた席で写真を撮ったのですが、あれからもう3年もの時が過ぎ、家族の形が大きく変化してしまったことが信じられませんでした。 父にとっては何の不安もない心から楽しめる最後の旅行だったと思いますが、自分にとっても父とこんなに長い時間を共にして旅を出来たことは最高の幸せでした。
お母さん。 また一緒にここのレストランへ食べに行きましょう。
このシーフード・パスタ。 お替りできるほど美味しいです。
レストランの横にショーのポスターが張ってありました。 まさかこんな思い出の場所に張ってあるなんて。。。
ピノキオはイタリアのフィレンツェ出身! まさか自分がイタリアで公演することになるとは思ってもいませんでしたが、さすがに初日の公演はお客さんの反応が気になって、多少緊張してました。 やはりイタリア人は盛り上がるのが大好きなので、ショーも大盛況でした。 今日の2度目の公演はリラックスして楽しんで滑れました。 初日は人気のサッカー選手が数人来ていた様で、客席はそれでも盛り上がっていたようです。
Thursday, April 3, 2008
holy grail
valencia
雪の降っていたドイツを後に、ここスペインのバレンシアに到着したのは月曜日。 あまりの暖かさと開放感、夏時間に入った為日没が9時まで伸びたこともあって、毎日朝から夜まで出歩いているので、部屋にこもってキーボードを叩く暇さえありませんでした・・・。
ここバレンシアの空港に到着したのは月曜の夕方だったのですが、外はまだ陽が高く、気温は24度!午前中まで寒い思いをしていたのがまるでウソのようで、まさに冬眠から叩き起こされた動物のように太陽の光を感じました。 ”あぁ!太陽は最高!!”
ホテルはこの下の写真にもある不思議な建造物”芸術科学都市”に隣接したモダンなところで、緑豊かな公園もあって、部屋に着くなり友達と散歩へ。 もう太陽の光を吸収しまくりです。 近くのカフェで久し振りの美味しいコーヒーを飲んでもう満足! 久しく使っていなかった片言スペイン語も意外にすんなりと口から出たのでちょっとびっくり。 まだ脳みそは錆付いてなかったみたい・・・。 (スペイン人って全然マイペースなので、外人に対してわざわざ英語で話しかけようなんてしません・・・。”え?スペイン語わかんないの?くらいの勢いで話しかけてくるので、簡単な会話くらいはマスターしておくのが無難。ちゃんとスペイン語も勉強しようと思ってもう数年・・・本気になってません。)
ここ芸術科学都市。 なんとも不思議な建物が並んでいて、ちょっとガウディー・チックでもありダリっぽくもあり、やはりスペインっぽいのかなぁ・・・。 近未来を思わせる空間が広がっていて、周辺の公園ではみんなが日向ぼっこをしていたり、犬の散歩をしていてとってもいい雰囲気。 ここだけで1日遊べてしまえそうな場所です。
入り口を入るとこの天井の高い”柱のサロン”があって、かなり広い空間が広がっています。 この柱16メートルもあって、その姿からヤシの木の楽園とも表現されたようです。
カテドラルには隣接してミゲレの塔と言う塔が建っていて、2ユーロで上まで上がらせてもらえます。 上からはバレンシア市内が一望できて、とても心地いい風が吹いています。
この豪華な大理石の入り口を持つ建物は”国立陶器博物館”で、博物館とは言いつつも、建物は過去に宮殿として使われていたもので、陶器に興味のない人でも内部は必見! もちろん陶器についての展示もありますが、まず中に入って一番手前の部屋に置いてある馬車は豪華絢爛! 今までもいろいろな博物館にある馬車を見てきたけど、ここまで豪勢なものはあまり見ないかも。 各部屋もなかなかに美しく、入ってみる甲斐はあります。
バーを出たら一番人が沢山はいってたレストラン"el coso"へ。 2種類のパエリアを混ぜてもらったのですが、ちゃんと固めのご飯でもうお腹いっぱいです。 注文は2人分からで、4人分だとこんな大きなパンに乗って出てきます。