Saturday, May 18, 2019

louisville, final week!!

早朝に再びヒューストンまで戻って、そこからフライトでケンタッキー州のルイビルへ。
ここへ来るのもこれで2度目?ですが、ルイビルといえばダービーとバーボン。
いつもよく食べるチップスですが、ここのスーパーには見たことのないバーボン・バーベキュー味があったので、試しに買ってみました。 カナダにはメープル・ベーコン味があるし、時々ローカル・フレーバーを出しているのかな??
前回来た時には認識が無かったのですが、ここはあのスーパー・スター ”モハメド・アリ”の出身地。 2016年に亡くなった後、ここの墓地に埋葬されました。 同じ墓地にはカーネル・サンダースさんも眠っているそうで、ケンタッキー州の世界的有名人が二人も埋葬されているそうです。
アリの亡くなった後にミュージアムが出来たそうなので、足を運んで来ました。


アリ(本名 カシアス・クレー)は1942年、ここルイビルで生まれます。 父親から買ってもらった自転車を愛用していたのですが、12歳の時にその自転車が盗難に遭ってしまいます。 そこで警察に届け出たところ、対応をしてくれたジョー・マーティンがボクシングのコーチで、ボクシングを習うことを進められたそうです。
1960年のローマ・オリンピックでは金メダルを獲得。
その時のメダルと共に凱旋帰国をしますが、当時は黒人差別の大変激しい時期。 メダルを持って友人と共にレストランへ行きますが、白人しか入れないレストランだった為に入店を拒否されます。 そのまま彼はその金メダルをオハイオ川に投げ捨ててしまいます。
その後マルコムXやイスラムの教えに傾倒して、名前を”モハメド・アリ”と改名します。

黒人解放運動や、ベトナム戦争への兵役の拒否など、真っすぐであるが為に政治的な発言や行動に繋がって行きますが、それだけ信念の強いヒーローだったんですね。
年表で彼の活躍を追うことが出来ます。



このローブはエルビス・プレスリーから贈られて、1973年にラスベガスでの試合の際に着たものです。
このグラブにはモハメド・アリ、ジョージ・フォアマン、ジョー・フレージャーのサインが見られます。 スターの三つ揃え。
1981に行われた試合の準備の時に使用していたボクサー。
リングのマットの上に彼の生い立ちから過去の試合の数々が映し出されます。
ボクシング・ファンでなくても、これを観たら彼のカッコよさに心が揺さぶられます。

う~ん。。。似合ってはいない><
やはり自分の舞台は”リング”ではなく”リンク”です。
ミュージアムの広い窓からはオハイオ川。 奥にあるのが2nd Street Bridgeで、アリが金メダルを投げ捨てた場所。

”蝶のように舞い、蜂のように刺す”
彼の若い頃の試合の映像を観ていたらこの言葉がぴったり。 まさにリングの上で軽やかなステップを踏んでいるようで、そこから高速なパンチが繰り出されています。
1996年のオリンピックの際に、IOCから改めて贈られた金メダル。
まだ記憶に新しいので、そんなに昔の事だったようには感じませんが、1996年のアトランタ・オリンピックの際に、最終聖火ランナーとして現れて世界中を驚かせたアリ。 すでにパーキンソンの症状も進んでいて不自由そうでしたが、その存在だけですでにオリンピックの成功が保証されたような印象でした。
その時のトーチ。
東京大会ではここまで世界にインパクトと影響を与えるランナーは出ないよなぁ。
ホテルの真裏にあるのがこのバーボンの醸造所"Old Forester"。
1870年にこの場所でバーボンを作り始めて、初めてバーボンをボトルに詰めて売り始めたのもこのメーカーなんだそうです。
一時期この場所を離れていて、今でも大型の醸造所は郊外にあるのですが、近年になってこの元の場所に見学の出来る醸造所を造ったようです。
禁酒法時代にはどこもアルコールの製造が出来なくなるのですが、ここのバーボンだけは薬として売り続けられたそうで、処方箋があれば買うことが出来たそうです。

バーボンはもちろんウイスキーなのですが、バーボンと呼ばれるには規定があって、アメリカで作られていること(90%ほどはケンタッキー州で作られているそう)、51%以上のコーンを含む、4年以上樽の中で醸造することなどがあるそうです。 あとは大麦、ライ麦などそれぞれのメーカーで割合を変えているそうです。
バーボンは必ず新品の樽を使うのですが、Old Foresterは自社で樽も作っているそうで、その工程も見ることが出来ます。



ここで造られたバーボンが並んでいますが、まだ4年経っていないので、ここで寝かしてあるものがどのようなバーボンになるかは分かっていないそうです。

もうそろそろ開ける時期も近いんだとか。
ツアーの最後はもちろんテイスティングですが、ウィスキーの味だけを楽しめるような大人じゃないので、旨さが分からない。。。 バーボンもカクテルでしか飲むことが無いので、飲みやすさ、飲みにくさ以外の判断基準がない。。

せっかくなので、下のバーでOld Fashionedも頼んでみました。
これはオレンジの香りが爽やかで美味しかったです。
今週の会場の横にあるのが2nd street bridge。
ここはあのカーネル・サンダース出身地でも有名ですが、ビジターセンターにはちょっとしたコーナーも。

昔のブログでKFCの一号店についても書いたことがありますが、ここにはカーネルおじさんの着ていたアイコンのスーツも置いてあります。 真っ白な上下に黒いリボンというインパクトのある衣装は誰が考えたんでしょう?

もちろんアリのコーナーも。
今はヒルトンになっているSeelbachホテル。
1905年にオープンしたこのホテルは数多くの著名人、ルーズベルト、JFK、クリントンなどをはじめとする9人の大統領も泊まっていたホテル。 アルカポネの常宿でもあって、彼のバーや隠しトンネルなどもあります。
この階段を見てもちょっと想像が出来ますが、あの作家スコット・フィッツジェラルドも滞在していて、"The Great Gatsby"の中では、ギャッツビーと愛人デイジーが初めて出会うのがここルイビル。そしてギャツビーが戦争に行っている間にデイジーが大富豪のトムと結婚をするのがこのホテル。
その結婚式にはホテルの全てのフロアを貸し切ったとありますが、場所はグランド・ボールルーム、もしくはこの地下にあるRathskeller(ラスケラー)と言うことになっているそうです。
部屋は全てRockwood Potteryというシンシナティの焼き物のタイルを使ってあるそうなのですが、このように元の姿が残っているのはここだけなんだとか。


このホテルもある4th Streetがメインストリートなのですが、ここには綺麗な建物がいくつも残っていて、昔の華やかだった時代を今に感じさせてくれます。
この通りを進んでいくとあるのがこの建物。

ここは今は大学の建物になっているのですが、この赤い自転車も示している通り、子供のモハメド・アリがボクシングを始めたのがこの建物。 全てはここから始まったんですね。
通りを戻ると世界で一番有名なバーボンのメーカー”Jim Beam"のお店があるのですが、ここでは試飲や自分だけのボトルを作ったりすることも出来ます。
樽の木を使ったオークの木。 バーボンを作るにはホワイト・オークが使われるそうです。
このボトルはここでしか使われていないのですが、お店に売られているのと同じ値段で自分で瓶詰め作業をさせてくれます。 お土産用に一本詰めたのですが、ちゃんとシリアル・ナンバーなども付いていて、かなり本格的。
ステッカーを貼ったら。。
ボトルを詰める部屋に入ってバーボンで瓶を洗浄、その後バーボンを充填。 コルクを詰めて封印をしたら出来上がり! 同じ値段の物を買うんだったら自分で詰めたほうがいいお土産になるね。

ここでバーボンの醸造が盛んになったのはよい水があったからで、その水を作っているのが石灰岩。 ビーム家は禁酒法時代にはバーボンを作ることが出来なかったので、その石灰岩を切り出す仕事をしていたそうで、禁酒法時代が終わってバーボン造りを再開した時のビーム家の当主がJimだったそうです。
バーボンではありませんが、色々なフレーバーを加えたウィスキーが多いのもジンビームですが、日本でも流行っている通り人気です。
Jim Beamの名前が付く禁酒法以前は”Old Tub"と言う名前で売られていたそうなのですが、ここを含めて2,3か所でしか買えないのがこの昔の瓶を再現したもの。 これもお土産にぴったり。
今回は競馬場には足を運びませんでしたが、街のあちこちに馬の像。
最後の色々なパーティーも終わり、来週の火曜日には帰国です!

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