Tuesday, January 28, 2020

dijon, burgundy

以前リヨンから旅行に来たことはあったけど、公演で来るのは初めてのブルゴーニュのマスタードで有名な”ディジョン”。

デジョンの南側に広がるのが世界でもっとも有名で美味しいと言われるワインの生産地。
ブルゴーニュは美食の街のイメージですが、312年にはここでワインが生産されたという記述があって、6世紀には修道院でのワインの生産が始まっていて、11世紀には畑ごとにワインの味が違うことに気が付いて、それによって区画が作られ、教会で使用する以外のワインは出荷されるようになったそうです。 その後ブドウ畑は貴族の所有するところになって、フランス革命後は民間の家族経営になります。
1日の休みは数人でワイン・ツアーに参加。
ブルゴーニュではブドウの種類は全て同じで、赤と白半々の割合で生産されていて、赤は”ピノ・ノワール”、白は”シャルドネ”です。 白はアリゴテもほんの少し残っているそうなのですが、今後植え替えられた後は全てシャルドネになるそうです。
赤に関してはガメも植えられたそうですが、ここの土壌とは合わず、下のボジョレーに行ってしまったそうです。

ちなみにこのボジョレーは、日本では”ボジョレー・ヌーボー”で有名ですが、これは完全に商業的策略に嵌っているだけで、こちらで言う”初出荷”を祝うイベントなだけな話で、ワインの様に時間を掛けて造るものの初出荷=味を楽しむワインにはなっていないと言うことで、ただのお祭りです。 ”名前をよく聞くから美味しい”と思って買うのは止めましょう!^^; ちなみに、ボジョレーでも美味しいワインは沢山作られています!!
(今回のツアーのガイドさん、本職はソムリエで、何件ものミシュランのスター・レストランでソムリエとして働いていたそうで、その知識と見識は◎)

ちなみにブルゴーニュのワインは地域や村、畑などでランク付けがはっきりと分かれていて、ラベルに表示されているのが地域の名前(例:ブルゴーニュなど7種類53%)が一番下、次が村の名前(例:ジュヴレ・シャンベルタンなど36%)、次が村の名前+PremierCru, 1erCru(ジュヴレ・シャンベルタンPremierCruなど10%)、最上級がGrandCru(ジュヴレ・シャンベルタンGrandCruなど1%)。
ちなみにロマネ・コンティなどはGrandCruしか存在していません。
ワインの生産地の中心部にある街がこのボーヌ。
ここも大変美しい街なのですが、今回はここでランチブレイク。
以前ここのワイン・マーケットでも試飲や買い物をした覚えがありますが、ここには古ーいボトルなども置いてあって、前回来た時には自分の生まれた年のボトルも買いました。
ワインは年数を重ねるごとに美味しさを増すようなイメージですが、これは本当に個性と好みの問題らしくて、例えて言うなら人間と同じだそうで、若くてフレッシュな時が一番いい人もいれば、円熟味を増してから味の出る人もいます。 それも人それぞれで感じ方は違うし、味覚に関してはその日の体調によっても変わるし、そのシチュエーションによっても変わります。 安いワインでも楽しい仲間とワイワイ飲んでいれば美味しいし、超高級ワインでも楽しくない席で飲んでいれば不味く感じるでしょう。
ボトルのエイジングに関しても同じで、ちゃんとした環境でエイジングをすればいい年の取り方をするだろうし、陽に当たったり暑かったり、過酷な環境でエイジングすれば美味しくは仕上がらないでしょう。
エイジングに関しては、一本のボトルを買って何十年も指をくわえて空ける時を待つのではなく、毎年箱で購入して、例えばクリスマスや記念日に一本ずつ空けながら、もうちょっと寝かせようかなぁ?そろそろ時期だから飲もうかなぁ?なんて楽しむのが本当のようですね。
あと、ボトルを空輸などした際には、ちゃんと一か月くらいボトルを休ませてから飲むようにするのがいいそうで、デキャンタージュに関しては必要であるものと、そうでないものがあるそうで、これの説明はいまいち覚えきれませんでした。。
ソムリエのガイドさんが、地元の食材を使用していて美味しいとおススメしてくれたレストラン”Ecrit’Vin"。
ブルゴーニュで一番有名なのはやはり”エスカルゴ”。
フランス人でも苦手な人は多いそうですが、ガーリックたっぷりで自分は大好き。 残ったガーリック・オイルをパンにしみしみして食べるのも最高!
ブルゴーニュの代名詞”ブッフ・ブルギニョン”(カタカナ表記が正しいとは思えませんが。。。)。
牛肉の赤ワイン煮込みですが、これを食べる度に思い出すのが映画”ジュリー&ジュリア”。
観たことのない人は是非!
セテ・ボン!!
食後はブルゴーニュのシャンゼリゼへ。
ここの畑がロマネ村にある”ロマネ・コンティ”!!!
小さな畑で、年5000本出荷されるそうですが、そのボトルのお値段は年にはよるものの150万。 では、本当に150万の価値のある味なのかというと?プレミアと名前の価格と言うのが正直なところで、”もっともっと安い値段で美味しいものはいくらでもある”と言うのがソムリエの方の意見。
前回来た際に、ボーヌのワイン市場で一本だけあったボトルを見せてもらった覚えがあります。

写真がロマネ村ですが、このロマネ・コンティのオーナーさん、とっても気のいいおじさんらしくて、真ん中の5つ窓の建物がお宅なんだとか。
日本のバブル期にこのロマネ・コンティとドンペリニョンを半々に混ぜて飲むバカがいたそうですが、ソムリエの人曰く、以前ミシュランのレストランで、超高価なワインをオーダーした中国の方、同時にコーラを頼んで混ぜて飲んだらしくて、やりきれない思いをしたんだそう。 ミシュランのレストランにはこういった客も多く来るらしくて、今は距離を置いているんだそう。 今でも珍しいボトルや美味しいボトルを見付けた際にはお店にも卸しているらしです。
シャンベルタン!



いくつかの村を抜けて、最後のテイスティング。
こちらのお店は、小さなドメインだけどレアで美味しいワインを揃えてあるそうで、グラン・クリュも含めて色々と美味しいものを試させてもらいました。

物によっては十万、二十万。。
グラン・クリュも1万くらいから並んでいます。
一日中かなりの知識を詰め込んだのですが、忘れないようにしないと。。
ブルゴーニュ満喫の一日でした。
次の日の仕事前、朝から駆け足でディジョンの街を歩いてきました。
ディジョンはブルゴーニュ公国の首都だった場所で、沢山綺麗な建物も並んでいます。
 ノートルダム・ド・ディジョン教会。
 昔ブログにも載せたことがありますが、この教会の向かって左側にあるのが”ラ・シュエット”と呼ばれるフクロウの彫刻。 左手で触って願い事をすると叶うというウワサ。
20年くらい前に一度ならず者に破壊されたそうなのですが、今は修復されてツルッツル。

ファザードには無数の奇怪な彫刻。











ここも、そこここに12世紀から15世紀に建てられた建物がそのまま残って使われています。 日本なんかでこの時代の建物があったら重要文化財とかになっているんだろうけど、日本のすぐに古い建物を取り壊す文化って何なんだろう。。。

 聖ミカエル教会。
16世紀に完成した堂々とした教会。

 正面は豪華なルネッサンス彫刻。



 中央祭壇にある大天使ミカエルのステンドグラス。

街の中心部にある1365年完成のブルゴーニュ公爵宮殿。
一部は美術館になっていて、大変素晴らしいようなのですが、この日は休館日だったので入ることが出来ませんでした。。



 1280年から100年を掛けて建設したディジョン大聖堂。



 2002年からディジョンの大司教座が置かれているそうです。

エッフェル塔のエッフェルさんはここディジョンの出身で、ここの鉄道の高架なども造っているのですが、街の中心にある市場も似た感じだなぁと思っていたら、これは彼の弟子の作なんだとか。

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