いつも街を歩き回っているか仕事をしているので、なかなかブログのアップが進まなくてごめんなさい。。。 とりあえずちょっとづつ書いているので、書け次第アップします。
(パリを経つ今日の朝、やっと書き終えました・・・。 これからユーロスターで海を越えてロンドンに入ります!)
月曜日、朝からナントを離れてバスにてパリへ。 3時頃にはホテルに到着。 もう日暮れな雰囲気だったので、今日は一人でオペラ座近くのラファイエットへ行ってパリのトレンドを調査!いつももっとド派手なイルミネーションなイメージのラファイエットですが、今年はなんだか大人し目。
お店をふた回りほどしてみたのですが、特に目新しい感じもしないし、全く有難いことに購買意欲もわかないので、そのまま食材館のほうへ行って、チーズ屋さんでプチ贅沢。 ガメのワインに旬のチーズのアラカルト。 ほぉ。。。美味しい。
ラファイエットの外観は大人しくても、中はクリスマス色いっぱい。 人もいっぱい。。。
次の日は一日友達の買い物に付き合うことに。 とはいっても自分は何も買う予定なし。。
まずはシャンゼリゼに下りて、
せっかくパリにいるんだから凱旋門でも写真をパチリ。
で、ルーブルの近くにあるクリスチャン・ルブタンの本店へ。
とは言っても、とっても簡素なアーケードにあって、あのルブタンの本店?!といった感じ。
友達は奮発してブーツを購入したのですが、自分はあえて見てるだけー!
と、ルブタンはマニキュアも出しているみたいで、この限定モデルは600ユーロって言ったかな? 世界に数本しかないとか・・・。
普通の瓶は45ユーロ。 でもこのトレードマークのトゲトゲはかっこいい!
こじんまりとした店内ですが、やはりデザインは最高だし、いいもの作ってます。 見ているだけでも楽しいです。
前回のヨーロッパ・ツアーの際には上まで登れなかったノートルダムですが、現在はまた上まで行けれると言う事で、10年以上振りに上がることにしました。
このノートルダム寺院は1163年には建物の建築が始まって、最終的な竣工は1345年に行われたそうです。 1789年のフランス革命では甚大な被害を受けて、ファザードを飾っていた歴代の王の彫像は全て破壊されて埋められてしまっていたのですが、1977年に工事中に発見されて、今はここからすぐ近くのクリュニー中世博物館に展示してあります。(後日訪問)有名なこの大きなバラ窓のステンドグラス。
建物外の正面左側から教会の上へ上がる入り口があって、螺旋階段をひたすらグルグル回って中間のバルコニー”キライマの回廊”へ。 パリ市外を一望できます。
有名な吸血鬼をはじめ、様々な架空の動物や怪物がパリを見つめています。
右のほうにはモンマルトル。
友達のギフトを買うために"Diptyque"の本店へ。 いつ行ってもそんなに混雑していないので、色々な香りを試して、のんびり買い物できます。 サンプルも何点かもらって、いい香りになって店を後に。
夕暮れ時のコンコルド広場。
しばらくマドレーヌ広場周辺での買い物に付き合ってから、通りを歩いているとかなりオシャレな雰囲気のホテル。 歩き疲れていたし、せっかくなので友達と進入してバーに行ってみることに。
なかなか素敵なバーで、ダークな雰囲気がオシャレ! レストランも素敵だったので、またいつか食事もしてみたいなぁ・・・。
http://hotelcostes.com/#/en/costes/108/the-bar/110/bar/
どこもクリスマス一色です。
最後の締めはラーメン。 やはり日本人にはこれが一番ですなぁ・・・。
毎週TBSの安住アナのラジオ”日曜天国”を聞いているのですが、ここ数年、いつもこの時期になると話題になるのがこの梨”ドゥワイエンヌ・デュ・コミス”。 日本では幻の梨と言われているそうで、かなりの高額梨。 フランスに入ってからずっと探していたのですが、ホテルの近くの八百屋に置いてました。。。 一玉1ユーロくらい。 でも、よく考えてみたら、これって普通のスーパーに置いている”コミス”と同じことなのかな?? 味も一緒。。 安住さんちょっとオーバーに話しすぎじゃない?!
こちらにはこれよりも甘い梨があるので、日本で無理してこれを買って食べるより、こっちのスーパーで安い梨買った方がいいですよー。
http://www.kenjo-comice.com/
次の日はシテ島からもすぐ近く”クリュニー中世博物館”まで行ってきました。
カルティエ・ランタンにあるこの美術館は建物自体の歴史も古く、もともとこの敷地は1世紀から3世紀に掛けて造られた、ローマ時代の浴場跡です。
建物はと言うと14世紀に建設したクリュニー修道会の修道院長の別邸で、15世紀に入ってから再建されて、現在の形になったそうです。
13世紀、15世紀のサント・チャペルのステンドグラス。 細やかなディテールが素敵です。
800年経ってもその色を失っていません。
建物の内部は教会の後だということがよく分かります。
この部屋には、ノートルダム寺院のファザードを飾っていた彫刻たちが並んでいます。 これはフランスの王ではなく、ユダヤとイスラエルの王たちです。
この彫像たちは1258年の作。
フランス革命の後、1793年にこの王のギャラリーは破壊されて、その後廃墟となります。
破壊された彫刻たちは穴に埋められ忘れ去られていたのですが、1977年に、偶然工事中に発見され、現在ここに展示してあります。 地下にあって風化を逃れたせいか、未だにこの写真にあるように、目や頬に当時の彩色されたいた痕跡を見ることが出来ます。
これも1260年に造られた、バラ窓の下にあったアダムの像。
これらもファザードを飾っていたものですが、微細な彫刻が素晴らしいです。
1540年作の木彫りの聖母子像。
さて、ここがこの美術館のハイライト!
”貴婦人と一角獣”の展示室です!
貴婦人と一角獣はパリで下絵が描かれて、1484年から1500年頃にかけてフランドルで織られた6枚組のタペストリー。 不明だったタペストリーのテーマは、最近では6つの感覚を示していると言われていて、五感+”我が唯一の望みに”で構成されています。
1841年にブーサック城で発見されて、あの小説家ジョルジュ・サンドが1944年の作品の中で絶賛をしています。 この作品が国外に出ることはまず無いそうなのですが、去年は半年間日本に貸し出されています。
ここの美術館はもともと入場者もそんなに多くないので、このタペストリーの部屋も6枚のタペストリーに囲まれながら一人だけの時間を楽しむことが出来ます。
”視覚”。 貴婦人は手鏡を持っていて、その鏡には大人しく座っているユニコーンが映っています。
タペストリーには様々な動物が愛らしく描かれています。
また植物も一面に散りばめられています。
”聴覚”。 テーブルにはトルコ絨毯が掛けてあって、その上で小さなパイプオルガンを弾いています。
”嗅覚”。 貴婦人はこの中で花輪を作っていて、侍女は花を入れた籠を捧げ持っています。
”味覚”。 貴婦人は侍女の差し出したキャンディーに手を伸ばしていますが、視線は手に持ったオウムを見詰めています。 足元にいるサルはキャンディーを食べています。
”触覚”。 貴婦人はユニコーンの角に触れています。
そしてこれが謎めいた”我が唯一の望みに”。
その題名はこのテントの上に書かれているのですが、はたしてそれが意味するところは?
他のタペストリーでは身に着けているネックレスを、ここではずして箱へ納めます。 ”他の五感によって起こされた情熱を、自由意志によって放棄・断念することを示す。”と言っていたり、五感を”理解”する感覚。 という説もあったり・・・。
でも、自分的にはこれは”愛”を示しているように感じました。
たった一人でこんな素敵なタペストリーに囲まれる経験も贅沢でした。
1330年作の、世界で一番古い造花だそう。。
博物館内のチャーチ。 この天井の細工がとてもエレガントで美しいです。
次に向かったのは3度目のオルセー美術館。 とは言っても、ここに来る目的はただひとつ。 毎回来る度に見逃していて、夏に東京でやっと出会えたマネの”笛を吹く少年”に再び会うこと。
とは言っても、いつも海外のエキシビジョンに出ているので、とりあえず受付に行って絵が戻って来ているか聞いてみることに。
受付で聞くと”帰ってきてるよ!”とのこと!!
日本では長蛇の列で、しかもぎゅうぎゅう詰めの中、まったく絵を鑑賞するような状況ではナシ!しかも数年越しでやっと出会えたのにゆっくりと鑑賞できなかった悔しさがあったので、今回の再会の喜びはひとしお。
他の絵名画達はほぼそっちのけで、マネの14号室に直行!
ありました! 歴史的名画隣り合わせ! フランスの娼婦を描いたために大変な反感を買った”オランピア”とお目当ての”笛を吹く少年”。 行列もなければガラガラ。。。
名画独り占めです。 小学校の頃ならなぜかこの絵が好きで、机の上にはこの絵の小物入れをいつも置いていたのですが、マネ特有の色使いが好みで、特にこの絵の黒、赤、白のコントラストとクリッとした丸い目が好きだったのでしょう。 5分くらい一人で眺めることが出来ました。
時間もなかったので他は好きな絵の前だけ素通りして次へ!
次に来たのがチュイルリー公園のコンコルド広場近くにある”オランジェリー美術館”。 トータルすると随分と長い時間をパリで過ごしているにもかかわらず、ここに来るのは今回が初めて。。
と言うのもここのメインはモネの睡蓮なのですが、睡蓮は世界中に点在していて、もう何点も飽きるほど見ていて、特に睡蓮だけ見に来ることもないや。。。 と思っていたのですが、いやはや。。。ここに来てその思いは覆されました。
館内での撮影は厳しく監視されているので、写真は拝借。
ここはチュイルリー庭園の、元はオレンジ用の石造りの温室だった場所で、1922年にモネがここに国家に贈る為の睡蓮のパネルを描くことに、が、その次の年にはモネはほぼ盲目になって右目を手術。 その後も体調不良が続き1926年にモネは死去、存命中に作品を収めることを拒否していた睡蓮は、モネの配置指示に従って1927年に今の場所に収められました。
この作品群は、ここを”根無し草になった人類が本源へ回帰する為に献じられた避難場所”とするべくせいさくされていて、”この淀んだ水が疲れを癒す例えによれば、仕事で酷使した神経がここで安らぐ。そしてここに宿ったこの作品は、花が咲き誇る水槽の中に平穏に瞑想する場所を与えるであろう”とモネは語っているそうです。
部屋は楕円形のものが2つあって、真ん中のベンチに座ると視界の全てが睡蓮の世界になって、ふーっと自分までもが薄緑色の世界に溶け込んでいくようで、不思議な感覚になりました。モネの睡蓮はもう見飽きた・・・なんて人にもここはおススメです。
さて次の日。 ショーが1回の日は始まりも遅いので、結構1日中歩き回れるので有難いです。
と言うことで、もう10年振りくらいになるのかな・・・? せっかく今マリー・アントワネットのほんを読んでいると言うこともあって、久し振りにヴェルサイユ宮殿までやって来ました。
まぁ。。。ひどい天候。 寒いし風は強いし雨は横から叩き付けてくるし・・・。
噴水の周辺を歩いている頃に寒さMAX。。。
こんな天気の時には庭を歩くのは無理・・・。
百合の紋章が輝いています。
これは王朝の最盛期を築いて、太陽王とも呼ばれたルイ14世の胸像。 大好きなイタリアの彫刻家ベルニーニの作で、この太陽王に招かれて、ルーブル宮殿の改築計画にも参加したんですね。
さすがベルニーニ!胸像なのに芸術作品!
ここが有名な”鏡の間”。
第一次世界大戦後にヴェルサイユ条約が結ばれたのもこの部屋。
煌びやかな、光の差し込む部屋は、こんな天気の日でも眩いばかり。
ヴェルサイユ宮殿でのハイライトです。
ここはマリー・アントワネットの部屋。
市民が宮殿に押し寄せてきた際には、ここのドアから逃げたとのこと。
すぐ近くにあるのはこのダイニング。 伝記にもあるのですが、当時は食事をしている風景が誰でも見られたそうで、常に色々な人達が出入りしていたそうです。 一般の人達も宮殿内には普通に侵入できたそうで、プライバシーやセキュリティーの問題はどうなんでしょう・・・。
ここヴェルサイユ宮殿にも”ナポレオン一世の戴冠式”があります。
これはノートルダム寺院で行われた戴冠式を描いたものですが、戴冠式とはローマ教皇から冠を頭に載せてもらうのが本来。 彼は結局自分で奪ってきて自分で頭に載せたわけで、それでは絵にはならないと言うことで、このような構図になったようです。 教皇はナポレオンの後ろに座ったままです。
この有名な絵はルーブル美術館に展示されていますが、あちらがはじめに描かれたもので、こちらは同じ作者ジャック・ルイ・ダビッドによって二枚目に描かれたもので、登場人物の服装などがちょっと違ったりしています。
ここが有名なチャペル。
1770年、ここでマリー・アントワネットはルイ=オーギュストと結婚式を上げます。
チャペルのメイン扉の鍵。
さて2週目に入り唯一の休みの月曜日、朝から友達とシャンゼリゼの、最近は日本でもお店が爆発的に増えているパティシエの”Ladree"。 以前来た時はまだ誰もこの店のことなんて知らなかったし、マカロンって何?って感じだったのに、今や日本人観光客も押しかける有名店。
みんな見せの手前のカフェに行くのですが、前回も案内された通り、奥にはこのデザイナーのバーがあって、ブレイクファーストも食べられます。 自分たちが来た時には今回も誰もこの部屋にいなくて、ギャルソンに”入ってもいいの”?と聞くと、もちろん!との答え。
人のいない間に色々写真撮影! 店の表の喧騒とは違って、ここのラグジュアリー感は最高!
カフェオレとマカロンのサンド。 もちろん全部シルバー。 是非シャンゼリゼの本店に行く人があったら、奥のバーへ行ってみて下さい!
さーて、お昼は再びメゾン・バカラのクリスタル・ルームへ!!
本来は12月の日本人会の予定だったのですが、半分がディズニーランドに行くことになったので(誰がパリに来てまでディズニーランドに行くかなぁ・・・)、結局4人で食事会。
今回は失礼ながら、遠慮しながら食事を撮らせてもらいました。
前菜は牛タン。 甘酢漬けのようなニンジンにオリーブ、パンプキン・ソースとバジル・ソース。 フランス料理はお皿が美しいのもありますが、この絶妙なソースとのコンビネーションがなんとも言えません!
あ、ワインが入っているのはもちろんアルクール!
メインはポークですが、以前スペインのセゴビアで食べた子豚の丸焼きのように皮はカリッ、身はトロッとしていて、これまたソースとの相性が最高! やっぱりここの料理は美味しいよぉ!!
贅沢してしまってごめんなさい。 でも至福の時でした。
このゆっくりと回転するシャンデリア、今でも購入可能だそうで、価格は1億円ちょっと。。。 2年に1度は掃除をするそうなのですが、専門の人達が時間を掛けて掃除するそうです。 ちなみに重量は1トンあるそうなので、しっかりとした天井とお金を持ち合わせた方はどうぞご購入ください!
あと、併設の博物館の一曰く、今年はバカラの250周年の記念の年で、1月までの2ヶ月間のみプティ・パレにて記念のエキシビジョンをしているそうで、チケットを買うのに3時間待ちとのこと・・・。 オンラインで予約をして行くと待たなくていいそうで、帰ったら早速予約を入れることに。カンボン通りのシャネルにて友達の買い物。 よく見たらこの階段、映画"Coco Chanel"のオープニングでファッション・ショーをしていた階段では?? たぶん映画ではセットを使っていたと思うけど、これが本物か?
さて、本日の最後のイベント!
オペラ座! オペラ・ガルニエでのバレエ鑑賞!!
本日の演目は"La Source(泉)"で、このバレエは1866年にドリーブとミンスク両作曲家が合作して、ここオペラ座で初演したもので、あまり頻繁に上演される演目でもなく、2011年の秋にリメイクして発表したもの。 衣装はあのクリスチャン・ラクロワが手掛けていて、それも大きな見せ場!
ここオペラ座は”オペラ座の怪人”の舞台としても有名ですが、”ガルニエ宮”と呼ばれるのが正式で、1875年に13年の歳月を掛けて完成しました。 それまでのオペラ座はルーブル宮殿の中や近くにあったそうなのです。
このエントランスの豪華さは他の劇場の比になりません! 今まで色々な劇場に行ったことがありますが、ここまで大理石をふんだんに使った素晴らしい装飾の劇場は見たことがありません。
まるで宮殿です。
幕間にここでシャンパンを頂きました。 あぁ・・・幸せ!
ボックスからの眺めはこんな感じ。 劇場内は意外に小さいのです! いつもNYのメトロポリタンばかりに行っているせいか、席数は3分の1くらい? 外見に比べて中身が小さいのには正直驚きました。
天井は1964年にシャガールによって描かれたもの。
バレエ自体はそんなにドラマチックではないし、劇的な場面も少ないので淡々と流れていく感じ。 ストーリーを簡単に言うと、泉の妖精が自分の恋と命を犠牲に、好きになった男の人の彼女を救って、二人を結ばせると言うもの。
オープニングは妖精の現れる場面。
スワロフスキーの眩い素敵な衣装が多く、さすがクリスチャン・ラクロワ。 ダンサーさんもみんな素敵でしたよ。 アメリカン・バレー・シアターとは比べられませんが、この劇場の雰囲気の中では十分素敵な時間を過ごすことが出来ました。
本日は街のカフェでクリスマス・カードの最終仕上げ!
ショーの終わった夜、フランスのプロモーターがパリで新しいショー"Mugler Follies"をオープンさせたと言うことで、10ユーロでチケットをくれたので観に行くことに。 今回はムーランルージュにも行く気はなかったので、ちょうどいい機会でした。
で、ショー自体はというと・・・。 パフォーマーはみんな歌もダンスも随分と上手で、色々なタレントを持った人達がいたのですが、ショーの構成やコンセプトがバラバラ過ぎて・・・ ムーラン・ルージュの新しいバージョンとは言えませんでした。 もう少しちゃんと構成を練り直したほうがいいかも。。。 でも、10ユーロなら十分楽しめたかな。
次の日は楽しみにしていたバカラのエキシビジョンの日。
ここはシャンゼリゼからアンヴァリッド、アレクサンドル3世橋に延びる通り。 両端には右にグラン・パレと左にプティ・パレ。 どちらも1900年のパリの万博万国博覧会のために建設されて、現在は美術館となっています。
こちらがグラン・パレ。 現在葛飾北斎の展示が行われています。
こちらが今回の会場プティ・パレ。
どちらも大変素晴らしい装飾がされていて、今に語り継がれる当時の万博の規模が覗えます。
エントランスも大変美しいです。
奥がエキシビジョンの会場で、巨大なシャンデリアが見えます。
ドキドキしながら展示室へ! エントランスには、ここで行われた博覧会の様子を描いたパネル。
では、エキシビジョンの様子を紹介。これらは1851年のビール・グラス。 ピンク・クリスタルと琥珀のような色合いが美しくて、フォルムとカットが絶妙。
1842年のデキャンタとグラス。 ルイ・フィリップのような形ですが、間に配された乳青色が鮮やか。
1851年のボトル。 まるでエメラルドのような輝き! 香水でも入れて楽しんだのでしょうか?
こちらは1840年に。ルイ・フィリップから製作を依頼されたワイングラス。 今年250周年を記念して、このグラスの復刻版が販売されました。 ちなみにそちらのお値段400ユーロほど。
カタチはアルクールをもう少しエレガントにした感じ。 間のルビー色に輝くアクセントが特徴的です。
1844年のカット・ボウル。 細密で正確なカットが入っていて、若草色のグラスの色合いが素敵。
さて、アルクールのコーナー!
1825年にアルクール公爵の為に製作されたグラスですが、説ではアルクール公爵が戦争に持って行く際にも壊れにくいものをと言うことで、このような形になったとかどうとか・・・ その辺りちょっと不確かですが、今やバカラの代名詞。 ヴァチカンでも使用されている逸品。 ずーっと欲しくて、4年前にバカラ村まで運転して行ったときには記念に買いましたが、この重厚感がなんとも言えません。 クリスタル・グラス界の帝王です。
1841年のナポレオン3世に製作依頼されたアルクール。
1867年のパリ万博のために製作された”ターコイス・シャンデリア”。 なぜターコイスなのかというと、トルコへの販売が決まっていたから。
これも1867年のパリ万博の出品作品。 こんな薄いグラスにこれだけのカットを入れるのはどんな苦労でしょう?
1878年に製作されたパリ万博の作品。 シャンデリアの一本一本にも細やかなカットが入っています。
これも同じく1878年のパリ万博へ出品のチェス版。
1880年の象の花入れ。 象以外はかなりジャポニズムな図柄。
この万国博覧会を機に”ジャポニズム”がフランスに巻き起こりますが、1876年にはこの言葉が辞書にも載ったそうです。 これも同じく1878年の作。 奥に水草、手前に鯰と、透明なグラスを生かしたデザインに全く古さを感じません。
この象も1878年のパリ万博の出品作品。
1880年にバカラはインドにも進出、マハラジャを相手に取引をします。 1920年にとあるマハラジャがこの象のレプリカを注文。 その後別のマハラジャが1930年にライトが157付いたシャンデリアを注文して設置したところ、重みに耐えられず天井が崩れ落ち、もう一度製作し直した後には、天井の上を象に歩かせて、その頑丈さを確認したそうです。 面白い逸話ですね。
こちらも1878年のパリ万博出品作ですが、1896年に帝政ロシアの皇帝ニコラス2世と女帝がパリに滞在した際、このシャンデリアをバカラ初の電飾で注文。 セント・ピータースバーグのお城に飾られたそうです。 3.85メートルで、3320ものクリスタルで出来ています。
そのオリジナルのデザイン画。 ちょうどガラスにそのシャンデリアの明かりが映っています。
1889年と1900年のパリ万博の為に製作されたテーブルと船。 1930年にはインドのマハラジャの手に渡ったそうです。
大きなゴールドのシャンエリア2つとテーブルセットを左右の鏡で囲んだ展示。
左右を見ると、永遠にシャンデリアのテーブルが続いているようで、まさに豪華絢爛!
まるで粒の大きなクリスタルの雨がテーブルに降り注いでいるかのよう!! これ、決して誇張ではありません。
メゾン・バカラにも展示してあって、結構気に入っていたシリーズも展示してありました。
1911年製作の大きなダイヤモンドカットのワイングラス。 柄が長い分使い勝手はあまりよくないかもしれませんが、このちょっと無骨なシェイプと色合いが最高! 100年以上前のデザインとはとても思えません。 今新作といって出ても全くおかしくありません。
万博での展示の様子も再現。
1947年のクリスチャン・ディオールの香水瓶。
1925年作の1.8メートルのシャンデリア。
1931年のダイヤモンド・シェープ・カットのデキャンタとグラス。
同じ作家による1930年のグラス。
そしてクライマックスにはこの部屋。
真っ暗な部屋にいくつものシャンデリアが鏡に反射していて、ひとつひとつが交互に明るさを変えていく部屋。 バカラのシャンデリアを楽しむには最高な場所です。
しばしの間見詰めてしまいました。
廊下に吊るされた巨大なシャンデリア。 メゾン・バカラのそれより倍はありそうです。
プティ・パレの中庭。 ここに併設されたカフェでランチ。 景色もいいし、外の喧騒とはかけ離れた憩いの場所。
ここには他にも美術品やギリシャからのブロンズや壷なども展示してあるので、全て歩くにはちょっと時間が掛かります。
仕事まではもう少し時間があったので、マレ地区の寄りたかったお店に行ってみることに・・・ と、途中で違う道を通っていたら面白そうなお店があったので、それを順に見て行っていると、建物の中庭に通じる道の奥に”アンティーク”の文字。
せっかくなので中に入ってみると、狭い店内の奥にクリスタルがずらり・・・。 バカラにサン・ルイにラリーク。。。
店員さんが話を聞いてきたのでバカラの値段を聞いたら、以外にもそんなに高くない! 全て19世紀の作だそうで、全工程手で1つ1つ作っている為に厚みも重さも全部バラバラ。 そんな1つ1つの個性が素敵で、20くらいの中から気に入ったものを2種類2セット購入しました。
完璧な仕上がりの現代のバカラも素敵ですが、こんな個性豊かなバカラもいいですね!
この日は仕事から帰って、さっそく1つのグラスでワインを楽しみました。 輝きもさることながら、この手触りと重量感、口当たりがいいですねー!!
残念ながら持ち運びは出来ないので、早速パリ市内のクロネコヤマトから日本に送りました!
パリの最後で買い物をしてしまったけど、これならずーっと長い間楽しめそう!!
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