Friday, June 17, 2011

mitochondria

全然ツアーに関係ない話題ですが、先日ネットでNHKラジオを聴いていて興味深い話があったので載せておきます。
日本医科大学教授太田成男さんの話です。

一昨年発表された論文で、自由に食べ物を食べさせた猿とカロリーを70%に抑えた猿との二つの群に分け、20年間比較した研究がありました。カロリー制限した猿は、そうでない群に比べ、生活習慣病や老年病で亡くなる数が1/3程度で、しわや白髪が少なく、目の輝きも違っていたといいます。猿は人間と最も近い動物ですので、カロリーを抑えると若々しく長寿になると考えられます。

しかし、実際に20年もの間、3割もカロリーを減らし続けるのは至難の業です。その後、研究は進み、総カロリーを減らすよりもミトコンドリアを増やし長寿遺伝子のスイッチをオンにすることが大切なこと、そしてミトコンドリアを増やすには、空腹感が最も重要であることも分かってきました。

更なる実験の結果、20年間カロリーを7割に抑え続けるのと、週2日、30%のカロリーにすることでは同じ効果があることが分かりました。カロリー制限に捉われるとストレスに繋がりますが、毎日食事制限をしなくても、時々空腹感を味わう「プチ週末断食」をお勧めします。空腹になると体はもっとエネルギーを作らなければと認識してミトコンドリアを増やし、エネルギーを作ろうとするのです。

難しく考える必要はありません。平日は普段通りの食事を摂り、週末の1~2日だけ3割程度のカロリーにすれば良いのです。例えば朝は野菜ジュース、昼はざるそばなどの軽食、軽めの夕食にする程度で十分です。経験者の方はいずれも体調が良くなったと言います。但し、回復期が肝心ですから、回復期にはいきなり普通の食事をせずに徐々に普通の食事レベルに戻していくようにして下さい。

私はこれまで30年以上ミトコンドリアの研究に携わってきましたが、近年検査方法の進歩によってこれまで想像の域に過ぎなかった仮説が次々に実証されるようになってきました。それでもミトコンドリアにはまだまだ多くの謎が沢山残されています。

私達は、他の動物に比べてずば抜けて高い活性酸素を除去する能力、傷ついた遺伝子を修復する能力があり、みな生きている限り、いくつになっても「若くなる為の機能」が備わっています。この本来備わった「若くなる為の機能」を存分に活用し、生命の根源であるミトコンドリアを増やせば、私達の体は簡単に10年は若くなることが出来ます。

背筋を伸ばす、片足立ちを行う。この二つを習慣化するだけで1週間で体の調子が変わってくることを実感できるでしょう。先ずは、ほんの少しの努力でミトコンドリアを増やす習慣をつけることから始めてみてください。

ミトコンドリア増やさなきゃ。。。

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