Thursday, June 16, 2011

oscar niemeyer

ブラジリア。 ここはブラジルの中心部の、広大な大地の中に忽然と出現するブラジルの首都です。 1956年に大統領に当選した”JK”ことジュセリーノ・クビチェックによって、それまで海岸沿いしか発展していなかったブラジルの内陸部の発展のため、リオ・デジャネイロから首都が移転され、彼の任期中の5年でブラジルは大きな転換期を迎えます。 積極的に外資を導入したり、諸外国には評価された大統領ですが、莫大な経費をかけて強引にブラジリアに遷都したりと、その後20年間にも及ぶインフレを招いた原因をつくったとの意見もあるようです。

さて、去年はブラジリア遷都50周年だったと言うことで、全てが新しい街です。 町の建設に当たっては一人の建築家が全ての指揮を行います。 その人がNYの国連本部ビルをデザインしたことでも知られるブラジル人”オスカー・ニーマイヤー”。 
街のデザインをする建築家を選ぶにはコンペティションも行われたようですが、どうやらそれは形だけで、もともと彼に依頼することは決まっていたようですね。

と言うことで、今日はブラジリアに住んでいる10年来の友達が色々案内してくれました。

ということで、ほぼ全ての建物は彼のデザインなのですが、どれも大変ユニークなデザインで、街全体は飛行機の様な形をしています。翼にあたる部分を端から端まで信号なしの、時速80キロで走れる道が走っていて、20分くらいで通過できるそうです。 そのユニークさから世界遺産にも登録されているのですが、このように新しい街が指定されるのは大変まれなケースのようです。 ということで、新しく道を通したりすることは出来ないそうです。

この銅像がJK大統領と奥さんで、後の建物が彼の博物館です。 2回の中心部には彼の棺が安置されています。 博物館の展示物の様に棺があるのは驚きます。



これも大変ユニークな建物です。

ここは友達が結婚式を挙げたドン・ボスコ聖堂。 ブラジリアには教会が無数に点在しているのですが、どれも大変面白いデザインで、2つとして同じものがありません。

中に入ると言葉を失うような空間が広がっています。 全ての壁がステンドグラスになっていて、まさに深い海の中にいる感じ。



このシャンデリアは2700キロの水晶で出来ていると書いてあるのですが、見た感じ普通のクリスタルのようでした。

是非こんな地の果てに来ることがあったら、この光に浸ってみて下さい。

次に訪れたのが有名なカテドレル・メトロポリターナ。 よくブラジリアの象徴のように紹介されている教会ですが、これもとってもユニークな形。

教会の前にあるドライフラワーの屋台。 見たことのない乾燥した種などを使ったドライフラワーが並んでいるのですが、友達曰くこの屋台ず~っと昔からあるのだとか・・・。

教会には地下から入ります。

ドン・ボスコ聖堂を見た後では、そこまでの感動はないですが、ここにも明るく美しいステンドグラスの天井があります。



中には小さな黒いマリア様が安置してあるのですが、どこかの川の底から出てきた像だそうです。

さて、つぎは飛行機の形でいうコックピットにあたる三権広場へ。

ここに広場は国会議事堂、最高裁判所、大統領府に囲まれていて、国の中心部です。

最高裁の前ですが、昨日は広場でデモが行われていたせいか、機動隊の人達もいっぱいいたし、ちょっと物々しい感じでした。 (友達曰くブラジルのデモは危険ではないとのこと)



最高裁と向き合うこちらが大統領府。

奥には巨大なブラジルの国旗がはためいています。


こちらが正面の国会議事堂。 写真では見にくいですが28階建てのビルの左右に、お椀と、それを逆に伏せたような建物がありますが、あれは片方が上院で片方が下院。 友達曰く、昔深夜にそのお椀の上までかけっこをして登ったそうです。

ジェット機の機首の先にあるのがこの湖。 人工湖だそうです。 噂ではこの湖の底には、この町の建設に使った重機をそのまま沈めてしまっているそうです。。。 週末には水遊びをする人で賑わうそうです。



JKを記念したジュセリーノ・クビシェッキ橋。


軍人の父を持つ友達が週十年前にここへ引っ越してきた時にはまだ赤土の大地が広がっていて、建物もほんの少ししかなかったそうです。 現在もそんなに建物が密集しているわけではないですが、ニーマイヤーの独特な建物は現在見ても新鮮です。 これを50年前に見た人達はさぞ驚いたことでしょう。 ニーマイヤー本人は100歳を超えた現在でも健在だそうです。

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