Monday, December 20, 2010

Henri Ⅳ

アンリ4世。 
今年は彼の没後400年にあたり、名君として国民に人気がある為、あちこちで彼のエキシビジョンが行われています。 そんな彼にここナントは大変関わりが深いのですが、彼が王に即位したのはフランスの宗教改革の真っただ中。 1589年、アンリ3世がカトリックのドミニコ会士に殺害されアンリ4世として就任。 その後カトリックをフランスの国家的宗教としつつ、多くの制約はあるもののプロテスタントにも宗教の自由を認める宣言を発布。 これが行われたのがここナントのお城で、これを“ナントの勅令”と言います。
その後1610年、これまたカトリック教徒に殺害されるのですが、彼の遺体は他の王と共にサン・ドニ大聖堂に納められます。

ここからが新しい話題。 16日付のニュースになっていたのですが、彼の遺体もフランス革命の時に棺から暴かれ、他の王妃王女と共にごちゃ混ぜに穴に突っ込まれるのですが、その時に彼の首は切り取られ持ち去られます。 その後何人かの手を渡り、再び世に現れたのが今から100年前、あるオークションに掛けられたときらしいのですが、当時はその信憑性が低く、ルーヴル美術館に寄贈しようともしたのですが美術館からも断られたとのこと。 その後も幾人かの手を経たそうなのですが、今回そこに科学のメスが入り、400年振りに本物と断定されたそうです。

しかし、名君も亡くなった後にこんな運命をたどるとは思ってもいなかったでしょう。 近年になってやっとルイ17世もサン・ドニ大聖堂に納まったことだし、早くアンリ4世もサン・ドニ大聖堂に戻してあげてもらいたいものです。

タイムリーなニュースでした。

明日からしばらくフランスを離れて、新年まではアイルランドはダブリンへ滞在です。

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