ドレスデンから帰った次の日、どうしても今回行っておきたかったのが、世界遺産にも登録されている博物館島の2つの博物館。 1つはPergamon Museum(ペルガモン博物館)で、もう1つがAltesMuseum(旧博物館)のエジプト館。
ここ博物館島は19世紀の半ばにプロイセン王が科学と芸術の為の地域と定めて1930年に完成しています。 第二次世界大戦では甚大な被害を受け、ペルガモンの大祭壇等は赤軍に戦利品として持ち去られ、その後東ドイツに返還されて博物館が再開したのは1959年のことだそうです。
まずはペルガモン博物館へ。
ここにはまずその名前にもなっているペルガモンの”ゼウスの大祭壇”が館内に再構築されています。 紀元前180年から160年のもので、トルコでドイツ人が掘り起こし、持って帰ってきたものだそうです。 全長は100メートルにも及び、ギリシャ神話が生き生きとした浮き彫りで描かれています。 確かに大きさは圧巻で、これはイギリスの大英博物館のギリシャ神殿にも匹敵する大きなものでした。
もう1つの見物はバビロニアの”イシュタール門”。
自分的にはペルガモンの祭壇より、もこちらの方が驚きました。
バビロニアの古都バビロンの中央北入り口を飾っていた門だそうで、これも館内に再構築されています。 実際には2重の門だったらしいのですが、後方の門が巨大すぎて館内に収まらないので、前方の門だけが建てられています。
紀元前560年頃のもので、鮮やかな青のレンガでおおわれた壁に、牛や想像上の動物などが規則正しく並んでいます。 今から2500年もの昔にこれだけの建造物を作った文明はどんなものだったのでしょうか?
これを掘り起こして持ち帰ったドイツ人もまぁ・・・すごいものです。
次は旧博物館のエジプト館へ。 ここはベルリン大聖堂の隣の建物で、その2階にエジプト関係の展示があります。
時間がなかったので、かなり駆け足で回ったのですが、とりあえず外せないのが至宝”王妃ネフェルティティの胸像”があります。 これは芸術性も十分に兼ね備えた素晴らしい胸像で、石灰岩に石膏を塗って作られているそうです。 右目は象嵌なのですが、左目には掘られた後がなく、博物館の説明では胸像製作のお手本にしたということなのですが・・・どうなのでしょう。
このネフェルティティ、エジプト新王朝時代の18代王朝のファラオの正妃で、あのツタンカーメンの義母に当たります。 紀元前14世紀と言うことなので、今から3300年も昔の人です。
現在この胸像は現在エジプトからの返還要求によって国際裁判中。
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