随分と西へ移動してきて今はトゥールーズ。 フランス第2の学生の街で、バラ色の街とも呼ばれている古い建物の並ぶ南西フランスの中心地です。
街の中心はこのキャピトルと呼ばれる市庁舎。 1760年の完成だそうで、建物の裏には緑の公園、正面は大広場になっていてカフェやマーケットが立ち並びます。
キャピトル広場からサン・セルナン・バジリカ聖堂に続く道。
1080年から1120年にかけて建てられたフランス最大のロマネスク教会。 1096年にはローマ教皇が訪れて献堂を行っています。 長く天を指す塔が大変特徴的です。
内部は大変簡素で、白い石の柱に広大な空間が広がっています。
ところどころには色あせたフレスコ画や装飾が残っていて、当時の色鮮やかな様子がうかがえます。
大変美しい建築ですね。 世界遺産にも登録されています。
こちらはジャコバン修道院。 1275年から1292年にかけて造られた、ドミニコ修道士会が最初に造った修道院。 随分と狭い路地の間に建っているのですが、中に入るとその空間の広さに驚きます。
高さ22メートルの柱はヤシの木の様で、1つの大きな空間が広がっています。
フレスコ画や装飾などはほとんどが失われているのですが、美しいアーチを描く天井は見ものです。
800年も前からこんな建物があったなんて、ヨーロッパの建築技術はすごかったんですね。
次に行ったのが“Musee des Augustins(オーギュスタン博物館)”。
もともと14世紀の修道院だった建物に、宗教的美術品を集めた博物館。 トゥールーズや周辺の教会や修道院からの物が集められています。
まず入り口を入って目に付くのがこの"Gargoyles"。 これは教会の屋根などについている雨樋の様なものなのですが、それも見た目がユニークで、このように並んでいると近代のオブジェの様です。 それでもこれらは13-14世紀の作です。
修道院だっただけあって、中庭と回廊があって、庭には色々な野菜が植えられているし、木々からは小鳥の鳴き声が聞こえるし、一歩出た町の喧騒がウソの様な空間です。
14世紀のセント・ポールの像。 他にも同じ作者の沢山の聖人の像があったのですが、大変写実的で、これらの像が薄暗い教会で見つめていたら祈りの効果も上がりそうです。
ボルドーで焼かれた15-16世紀のテラコッタ(赤土の素焼きの像)。 これまた大変写実的で、当時の人達がどんな格好をしていたか如実に伝わります。
みんな服装も髪型もオシャレだったんですね。 こんな等身大のテラコッタは初めて見ました。
ここにはサン・セルナン聖堂にあった柱頭彫刻の中でも、フランス革命の被害を免れたものが数多く展示してあって、その当時のデザインの斬新さは今見ても新鮮です。
どれも1つ1つ大変ユニークで、ゆっくり見ていても飽きません。
2階には絵画の展示があるのですが、ロートレックなどの有名画家の作品も数点。 結構ランダムな展示ながら、大型の見ごたえのある作品もあります。 たった3ユーロにしては随分と楽しめる博物館でした。
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