Thursday, March 24, 2011

 
今日もリスボンは朝から快晴! 今日は早めに出て、週に2度だけ行われるマーケット目指して泥棒市(Feira da Ladra)へ行って来ました。
まずは最寄りのサンタ・アポローニア駅に着いて、目印のサンタ・エングラシア教会を探したのですが、あまりの坂道に何も見えず・・・。そうして歩いていたら急に建物の蔭からこの太陽に輝く白亜の聖堂が現れました。
 
 
1684年から建設が始まったそうなのですが、資金の関係で20世紀まで未完成のまま放置されて、1966年の落成しています。 ポルトガルの著名な人達が埋葬されているのと合わせて、ヴァスコ・ダ・ガマやエンリケ航海王子の記念碑もあります。
 
 
棺の様に見えますが、ヴァスコ・ダ・ガマの記念碑です。
 
 
屋上まで上がると、そこは真っ白な大理石のテラスで、あまりの眩しさに目も開けられません・・・。 まさに地中海な雰囲気です。 上からは海や街の景色が美しく、ため息が漏れます。
 
 
周辺で行われている泥棒市の様子です。
 
 
大理石の色彩装飾が素晴らしく、端正な十字をしています。
 
 
今回ポルトガルではアズレージョ(タイル)を探すのが最大の目的なのですが、ポルトガルではアンティークなタイルも沢山あって、マーケットでも色々な物が出回っていてかなり興奮気味。
 
 
18世紀の物から20世紀代の物まで色々なアズレージョがあります。 欠けの少ない完品はないのですが、それでもなかなかに趣があって、陶器フェチにはたまりません。
 
 
今日は本当は雨の予報だったので、折り畳み傘もジャケットも用意して、サングラスは置いてきたのに目が開けられないほどの快晴・・・。 暑いです。 
 
 
しこたま歩いて国立古美術館までやって来て、その前の眺めのいいレストランで昼食。
冷たい白ワインに豪華な景色、旅生活をやめられない最大の理由です。
 
 
ここは以前にも訪れましたが、もともと宮殿を美術館に改装して、12世紀の建国から19世紀までの美術品を収蔵するポルトガルを代表する美術館です。
 
 
日本とポルトガルは古い交易の歴史がありますが、ここにはポルトガルが貿易で集めたものもあり、この有名な狩野派の“南蛮屏風”も置いてあります。
 
 
この南蛮屏風、結構何双も描かれているんですね。 歴史の教科書でもおなじみです。
 
 
こんな蒔絵の重箱も。 
 
 
誰からの贈り物だったのでしょう? 蒔絵でスペルを描いたものも珍しいですよね。
 
 
展示はポルトガルの焼き物もあるのですが、イタリアのマヨルカ焼きほど洗練されてはない、ドイツやフランスの様に白磁を使わないこの素朴な味わいが何とも言えません。
 
 
このお皿に乗った亀やトカゲ、ウナギもなんとも愛らしい色合いです。
 
 
 
この優しい雰囲気がいいです。
 
 
 
一路西のBelemへ移動。 ”ジェロニモス修道院”が見えます。
 
 
1960年にエンリケ航海王子の没後500年を記念して造られたモニュメントがあって、その前の広場には大理石のモザイクの世界地図があって、各場所には発見の年号が書かれています。 この日本は1541年、ポルトガル船が豊後に漂着した年です。
 
 
 
エンリケ航海王子を先頭に約30名の航海に携わったポルトガル人が彫られているのですが、フランシスコ・ザビエルなんかも入ってます。
 
 
高さ52メートルのモニュメントには上がることが出来るのですが、そこから眺めるテージョ川の景色もなかなかです。 なにより暑かったので、上の風が気持ちよかったです。
 
 
“ベレンの塔”。
司馬遼太郎が“テージョ川の公女”と呼んだ塔。 16世紀の初めに船の出入りを監視する要塞として建てられて、遠く航海へ出る船達をここで見守っていました。
 
 
 
なかなかエレガントな石造りの建物ですが、4階から上が王族や国王の間で、3階が兵器庫、2階が砲台、1階は潮の干満を利用した水牢です。
 
 
このマリアが航海の安全を見守っていたのでしょうか。
 
 
”ジェロニモス修道院”。
エンリケ航海王子の偉業とヴァスコ・ダ・ガマのインド航路開拓を記念して、ヴァスコ・ダ・ガマが持ち帰った香辛料を売却して得た莫大な利益を基に1502年に着工された修道院。 しかし、その後様々な要因で完成までには300年を要しています。
 
 
 
教会に入ってすぐの所にあるのがヴァスコ・ダ・ガマの棺。
 
 
こんな誰の目にもすぐに触れる所にあのヴァスコ・ダ・ガマが眠っているなんて不思議な感じですね。
 
ヤシの木を模した柱がまっすぐ伸び、天井には海洋をモチーフにした模様が刻まれているそうです。
 
 
 
そして修道院の中庭へ。 石灰岩を用いた55メートル、2階建ての回廊が巡っていて、そのアーチは細密です。
 
 
 
ここも息を飲む美しさです。 ちょうど閉館前で閑散としていたので、存分にこの場の雰囲気が味わえました。
 
 
回廊の2階から教会の2階へも出ることが出来ます。
 
 
 
さて、教会を後にここベレンにあるパステル・デ・ナタの老舗"Pasteis de Belem(パステイス・デ・ベレン)"へ。
 
店内はあちこちにアズレージョが。 やはり人気の店、お客さんが多いです。
 

以前にもここには来ましたが、やはり焼きたてが一番。 ポルトガルではコーヒーの呼び名も違うのですが、グラス入りのミルク入りコーヒー“ガラオン”と一緒に美味しく頂きました!

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