Thursday, November 13, 2014

dublin

さて、しばらくを過ごしたブリテン島を後に、久し振りのアイルランドはダブリンへやって来ました。
強い風と雨が、ここアイルランドへ来たことを実感させてくれます。
 さて、お休みだった火曜日は11月の日本人会。
ここダブリンでも人気のレストランへ、ディナーの予約は入れられなかったので、何とかランチの予約を一週間以上前から入れて行って来ました。
いろいろなウェブサイトで上位ランキングのここ"The Vintage Kitchen"なのですが、値段も随分とリーズナブルで、お酒の持ち込みもチャージなし!とても美味しい創作アイルランド料理を出してくれるとのこと。
 ランチは5ユーロの小プレートと10ユーロのメインに分かれているのですが、値段からしてアペタイザーとメインだろうと思ってみんな2品づつ頼んだら、まず出てきた5ユーロのシーフード・スープが鍋一杯。。。 白身魚にムール貝、新鮮なトマトにクリーミーなケイジャン風スープ。 う、うまい!!! でも、量が半端じゃない!!! 白身魚も一度焼いてから入れてあるので香ばしさがあるし、トマトの酸味とピリ辛クリーミーなスープが絶妙!!
これを平らげた時にはお腹パンパン。。。 次のメインを食えれるのか??
 と出てきたフィッシュ・パイ。
これまた白身魚がゴロゴロ入って、ふわふわマッシュポテトがうまい!! でも、予測の通り量が半端ない・・・。
間違いなく5つ星レストランでしたが、どんなに頑張っても完食は不可能でした・・・。
 雨の中でも席は満席。 途中入ってきたお客さんで予約のない人は、みんな帰らされるか、一週間後くらいの予約を入れさせられていました。 あまり席数も多くないので、ここで食べようと思ったら、しばらく前から計画して予約を入れておかないと無理ですね。
しかし、ダブリンに来るなら是非試すべきレストランです!! スタッフも気さくで親切!
http://www.thevintagekitchen.ie/
 さて、パンパンのお腹を抱えて雨の中向かったのは、今まで一度も訪れたことのなかった”アイルランド国立美術館”へ。
ここは1864年に開館した国立美術館で、今年で150周年。 しかし、現在工事中な為、ヨーロッパ・ギャラリーのみの公開です。 しかし、自分のお目当てはカラヴァッジョとフェルメールのみだったので問題なし!
と、あまり大きな期待も持たずに入ったのですが、すぐ入り口にあったこのティツィアーノの”この人を見よ”というキリストの絵からちょっと惹きつけられました。 さりげなく涙の流れるキリストの悲哀と終篤を前にした安らぎ。 思わず跪きそうになるような作品。
 ここに来たお目当てのひとつ、カラヴァッジョの”キリストの捕縛”(1602年)。
カラヴァッジョの描いた宗教画のなかで、最も優れた作品と言われているのが、この作品だと言われているそうです。 右端のランタンを持つ男はカラヴァッジョ自身の自画像で、ドラマティックな動きの一瞬を切り取った構図もそうですが、黒い画面に個々の手の動きの表情が目立っていて、とても劇的な作品です。
この絵は200年にも渡って行方不明になっていたのですが、1990年に、ここダブリンのイエズス会の協会で再発見されたそうです。
以前にも書いたとおり、フェルメールの作品は36点ほどしか現存していませんが、ここダブリンにもそのうちの一点が展示されています。
”手紙を書く婦人と召使”(1670年)。
この絵はダブリン郊外の実業家が所有していたのですが、なんと2度も同じ家から盗難に遭っていて、なかなかの災難を潜り抜けて現在ここを安住の地にしています。
 日暮れ時のリフィー川。
 次の日、朝から一番メジャーなアイリッシュ・ウィスキー"Jameson"の蒸留工場見学に行ってきました。 とはいっても今ではここでウィスキーは造られていなくて、ここはただの博物館。
 かなり手の込んだ展示ではあるのですが、やはり実際に造ってはいないので物足りなさが・・・。
 ここのウィスキーはアメリカのバーボン、スペインのシェリー、ポルトガルのポルト・ワインの古い樽で寝かせられるのですが、上の段の12年、18年になると、自然に蒸発する分があるので、樽の中はこんなに減ってしまいます。 したがって、ウィスキーは古いものでも25年は超えないようにするそうです。 (以前にも言ったことがありますが、ウィスキーはワインと違って、瓶詰めをした時点で熟成は止まってしまいます。)

 なんとこのボトル50,000ユーロ!! 650万円くらいですか?
ちょっとしたテイスティングをしてツアー終了。
 併設のバーで、まだこっちに来て飲んでいなかったアイリッシュ・コーヒー。
外は寒くて雨なので温まる~っ!

 アイルランドのこの天気。。。 風と雨。。。
 ランチには、通りで見つけたこの1198年創業の、アイルランドで一番古いというパブに行ってみました。 中も雰囲気はいいのですが、1198年と言うと鎌倉時代?! 
 そのまま歩いて近くの”クライスト・チェーチ”へ。
普通街に大聖堂は1つしかないものですが、ここダブリンには2つ存在していて、ここはその1つ。
現在、様々な行事は2つの大聖堂が分担して行っているそうです。
はじまりは1038年に、ここを治めていたデンマーク系のヴァイキングの王が創建、現在存在する身廊の多くは1230年代に造られているそうです。

 ここには広い地下聖堂があるのですが、ここは1172年から73年に造られたそうです。
 そこにあるこのユニークなミイラ。。。
ネコとねずみのミイラですが、どちらもオルガンの裏に引っかかってミイラになっていたそうで、1860年にはすでにこの状態だったとか。。。
どうしてこんな状況になったのかを想像しただけでもちょっと面白い・・・。
 ストロングボウの墓といわれるもの。
彼はアイルランドに軍事的に関与した初めのイングランド人ですが、実際の墓は数世紀前に破壊されていて、別のものをここに移転してきたと言うのが現在の説のようです。
 ダブリン城。 ここは10世紀には砦のあった場所で、1170年にノルマン人によって征服されて、1204年から1230年にかけて拡張されたそうです。 写真真ん中のレコードタワーは1226年に建造されたままだそうです。
 当時の様子はこんな感じ。 タワーの一部だったことがよく分かります。
 そしてもう1つの聖堂が1191年に完成したセントパトリック大聖堂。
 以前も書いたとおり、ここの教会で触れないといけないのはガリバー旅行記の著者でもある、主席司祭でもあったジョナサン・スウィフト。 彼は1713年から1745年まで、ここで司祭を務めていました。
 彼とその奥さんのお墓。

 スウィフトによるラテン語の碑銘。

 聖堂の近くで発見された10世紀頃のケルトの十字架。
 ホテルに帰るまでにまだ時間があったので、途中ふらっと国立博物館の考古学館へ寄ってみました。
 ここがなかなか興味深いものが多くて、紀元前のものからヴァイキングの進入、ケルト文化についての展示か数多くありました。

 これらは8世紀から9世紀のブローチなのですが、どれもデザインと象嵌が素晴らしく、一見アールデコな雰囲気を出しています。
 6世紀の装飾のされた石。 石器時代のこの石はキングの椅子だったとか。
 紀元前一世紀頃の船のオブジェ。

 かなりの数の金の装飾品があるので驚きました。
 1902年に発見された紀元前2500年頃のカヌー。 15メートルもあるかなり大きなものです。
 発見された当時の様子。 よくこんな状態で4500年も保存されていたものです。

紀元前800年から700年の琥珀のネックレス。 今現在でも売ってそうなデザインですが、昔の人達も随分とオシャレだったんですね。
そのほかにもここには3体の、紀元前300年前後の人のミイラが展示してあるのですが、さすがにちょっと生々しかったので写真も撮りませんでした。 皮膚も髪の毛もちゃんと保存されていて、指先なども生きている人の手の様・・・。 興味のある人はウェブで検索をどうぞ。

Wednesday, November 5, 2014

made in sheffield

 シェフィールド。 スケートをしている人には馴染みの地名。 人によっては一日何度も目にする地名ですが、スケートのブレード"John Wilson"のふるさとです。 前回工場まで行ったのですが、ブレードが安く買えるわけでも、工場内部が見せてもらえるわけでもなかったので、今回はパス。
 街の中心にある美術館の中に、この鉄の文化を紹介するコーナーがあるのですが、付近で鉄鉱石と石炭を産出するため、古くは14世紀からナイフなどの生産で知られていたそうです。
 18世紀、19世紀と鉄鋼業で発展、イギリスの工業を支えました。

 ナイフ産業は有名で、ゾーリンゲン、関市と並んで刃物の3Sと呼ばれているそうですね。
 こっちに来てから超超気に入っているカフェ。 "Marmadukes Cafe & Deli"
http://www.marmadukescafedeli.co.uk/#about
 中もとってもオシャレなのですが、食べ物も超最高!
 初めの日に試したのがこのチーズケーキだったのですが、今まで食べたチーズケーキに中で一番美味しかった! 硬さもちょうどいいし、上に乗っているのはドライイチゴで出来たホワイトチョコ・クッキーのような感じのもの。 ボリュームたっぷりすぎて、最後まで食べるのに苦労します。
プラスここのアール・グレイ。 ベルガモットのいい香りに驚き! 新世界です。
http://www.joesteacompany.com/
あまり売っているのは見ないから、今度UKアマゾンで注文しないと!
 今週は久し振りの2連休。
ちょっとここの鉄の歴史について勉強してくることにしました。 これは1850年代の街の風景。
 豊富な水を利用してこの鉄鋼業が発展したようです。
 街の中心から歩いて10分ほどで、その鉄の生産の中心部にある博物館へ行けるのですが、途中にはこんな刃物のグラインダーの石で出来たオブジェも。
"Kelham Island Museum"。
12世紀に工事の始まった人口島に出来た鉄工所の跡地を博物館にして公開しています。


 巨大な溶鉱炉に足がすくみそうです。。
 デカイ!
 内部は鉄鋼業の歴史についての展示があるのですが、このJohn Wilsonの広告。 19世紀の中旬まで、このように肉屋のナイフなどを中心に作っていたようで、主にアメリカのほうに輸出していたようですね。
 こーんなアーミー・ナイフ。。。 もちろん実用ではないですが、こんなにいっぱい刃を付けても。。。
 昔の研磨をしている様子。
 先日NHKのプロフェッショナルに研磨のプロが出ていましたが、まさにそんな感じ。 沢山の人達が産業を支えたんですね。 いつのアーミーナイフを作るのに20もの工程があるそうです。

 このような乗り物なども生産されていたようですね。
 アーミーナイフの十字架。
サタンも逃げてしまいそう。。

 街角にはこんな看板も。
現在シェフィールドにはアーミーナイフを手作りしている"Little Mester"と呼ばれる人が3人いるらしく、みんなご高齢とのこと、せっかくなので昨日一本買ったのですが、今日John Wilsonのナイフを探してアンティーク・ショップを歩いていたら、この"I XL George Wolstenholm Ivory Knife"を発見。 1930年代のナイフだそうですが、今は会社も買収されて、質のいいナイフは作られていないとのこと。 日本に帰ったらちゃんと研いで使えるようにしよう!