Wednesday, March 30, 2011

den haag

暖かく快適だった南ヨーロッパを後に、再びまだ寒さと暗さの残る北のフランドル、オランダへやって来ました。今はロッテルダムにいるのですが、今日は友達がちょうどオランダのテレビのスケート番組(有名人とペアを組んで勝ち抜いていく毎週2時間の番組)で最終4組にまで残っていて、そのリハーサルを首都デン・ハーグでやっていたので遊びに行って来ました。 昨日はロッテルダムまで会いに来てくれたのですが、今日は寒いリンクへ見学に行って来ました。ちょうど知り合いの振り付け師がナンバーを振付中だったのでしばらく見学。 ホリデー・オン・アイスがメインでスケートの担当をしているので、知っている顔もちらほら。 そう考えるとスケートの世界って狭いです。結構オランダでは視聴率も高く、人気の為に3週間番組が延びたそうで、みんなタブロイド紙に載ったり、街でも顔が知られるくらいだそうです。 そんなに上手なスケーターが揃っているわけではないのですが、みんなテレビ番組とあって、いろいろ楽しい経験が出来ているようです。リハーサル・リンクが総合エンターテイメント施設になっていて、スピード・スケートの屋外リンクがあったり、屋内スキー場、ゴーカート場もあって、みんなでリハーサルの間にゴーカートをやってリ、なぜか普段着で10年振りにスキーまでして来ました・・・。    デン・ハーグはこれの為だけに来る人も多いであろう”マウリッツハイス美術館”。来たついでに寄って行くにはもったいないような美術館なのですが、ここにはあのフェルメールの不朽の名作、オランダのモナリザの異名を持つ“真珠の耳飾りの少女”やレンブラントの”テュルプ博士の解剖学講義”など名作が目白押しです。 フェルメールの作品は世界にたった三十数点しか存在しないのに、ここにはそのうち三点が展示してあります。建物自体も17世紀の建築でオランダ古典様式建築の代表作だそうです。 
その隣が国会議事堂。


チューリップはなかったですが、水仙は花盛りです。

 
これはオランダの”ヘリング”。 ニシン科の魚だそうなのですが、この魚の骨を抜いた酢漬けの様なものが有名だそうで、つまんでぱくっと食べるそうです。 味は美味しいのですが、半生魚一匹を一気に食べるのはちょっと”うっ・・・”となりました。 何事も経験!

Sunday, March 27, 2011

sintra

 この不思議なお城はリスボンから電車で45分くらいの所にあるシントラという街にある”ペーナ宮殿”。 アメリカで買った”一度は訪れたい世界の場所”みたいな写真集に載っているのを見てからずーっと気になっていたお城です。   ドイツのオーストリアに近い場所にある”ノイシュヴァンシュタイン城”は美しいお城の典型的存在ですが、このペーナ宮殿はそれが建てられる30年前、1836年にポルトガルの女王マリア2世の王配フェルナンド2世によって建てられました。 なおノイシュヴァンシュタイン城を建てた、あの狂王ルードヴィヒ2世はいとこにあたるそうです。ここシントラはリスボンからさほど離れていないにもかかわらず、山と緑に囲まれた大変美しい場所で、王族や富裕層が愛したのも分かる気がします。 日本で言うと軽井沢にでもいるような感じです。 ノイシュヴァンシュタインはワーグナーに影響を受け、舞台美術の画家がデザインしましたが、ここはとにかく色々な建築様式を混ぜ合わせて設計されています。 そんな一見調和の取れていないようなお城ですが、遠くから見える景色は大変美しいです。  
 

 

これはテラスからの眺めですが、丘の頂上に建てられている為、どの部屋からも素晴らしい眺望が楽しめます。 残念ながらお城の中は撮影禁止だったので写真はありませんが、どの部屋も贅をこらしてあって、ノイシュヴァンシュタインの様に人が住んでいなかったお城と違い、ここは内装も調度品もちゃんと揃えてあるし、ちょっと張りぼてっぽい外見とは大違いです。

 

 
 
 

何とも素晴らしい景色がお城の周り、360度見渡せます。

美しい庭園もあり、まさにフェルナンド2世が目指していた“魅惑的な王女と王子が登場する本のよう“な世界が広がります。

 

 
 

シントラの山々はちょうど新緑の季節と言った感じで、この小さな紫の花が山中に咲き乱れていました。

 


 

宮殿から山を30分登った所からの景色。 ノイシュヴァンシュタインに劣らない素晴らしい眺めです。  

 
 

ペーナ宮殿からまた山を10分ほど下るとこの”ムーアの城跡”に着きます。これは7~8世紀にムーア人によって築かれたお城で、これまた山の頂上に城壁が巡らせてあります。 今は廃墟の様になっていますが、それが昔の栄華を忍ばせ、何とも言えない風情を漂わせています。

 

 
 

まるで映画のセットの中にでもいるようです。 柵もなにもされていないので、ちょっと足を踏み外したら崖の下まで一直線です。

 

 
 

ここからの眺望も素晴らしいです。 まるで登山の様に上り下りをしないといけないので、下から吹き上げる風が心地いいです。

 


 

万里の長城も比ではない美しい城壁です。

 

 

バスで山を下って麓にあるのが王宮。 

14世紀にジョアン1世によって建てられた王家の夏の離宮。 マヌエル1世はセビリアから輸入したタイルで装飾を加えています。

宮殿は長年に渡って居住目的で使用されて来ましたが、狩猟のために使用されたり、暑い首都から逃れるため、はたまた流行したペストから逃れるためにも使用されたそうです。

 

 

正面の広場。 綺麗な建物が並びます。

 

 
中に入ってすぐの白鳥の広間。 ここが宮殿内で一番広い部屋で、ここでは毎日曜日と祝日には華やかな宮廷舞踏会が催され、王自身も度々ダンスに参加していたそうです。

 

 

この淡いアズレージョの色大好きです。 これも17世紀の物でしょうか。 

 

 

白鳥の間の名の通り、天井には27羽の白鳥が描かれています。

 


 

この陶器の容器、スペインなどでも目にしますが愛嬌があります。

 
 

14世紀そのままの中庭。 2本の塔は煙突で、煙突そのままが厨房になっています。

 

 

天井にカササギの描かれたカササギの間。 ここにもセビリアで見たものと同じアズレージョが貼られています。

 

 

テラスからの眺め。

 
 
 

この豪華なアズレージョと天井画のある部屋は紋章の広間。 ここは当時の王の権力の象徴を表現した広間で、天井の中心にはポルトガル王室の紋章が描かれています。

マヌエル1世が大航海時代の富を惜しげもなくつぎ込んだそうで、タイルはセビリアに特注しています。

ここの西の窓からは大西洋が見えるのですが、かつてはインド、ブラジル、アフリカに寄港する艦隊の姿が蜃気楼で見えたという伝説が残っているそうです。 
 
 

 


8人の王子王女の紋章と合わせ、ポルトガルを代表する72の貴族の紋章が描かれています。

 

 

ドン・アルフォンソ6世の部屋。 彼は弟のドン・ペドロ2世に幽閉された後1683年に逝去していますが、この部屋には唯一現存する15世紀前半に焼かれたタイルの床が残っています。

 

 

このひび割れが400年の時の流れを伝えています。

 

 

15世紀の鳩のフレスコ画の描かれた礼拝堂。

 
 
 

ここがその煙突の厨房です。 何ともユニークですが600年が経過した今でも行政機関が宮殿で行う晩餐会には現役で使用されているそうです。

 

 

がらんと広い空間には、床でそのまま薪を焚いて、牛の丸焼きでも出来そうなものもあるし、ずらりと銅鍋の並んだ窯もあります。

この2つの高い煙突はシントラの景観の象徴にもなっています。 
 
 
 
 
 

シントラの街の様子です。 細い路地があったり、かわいい陶器を売る店などが並んでいます。

 

 

王宮から10分ほどの所にあるのがこのレガレイラ宮殿。

12世紀の王族の別邸を、20世紀前半にイタリア人建築家によって改築された宮殿。 ゴシックな繊細でいて豪勢な外観に驚きます。

 
 
 

さすがイタリアの建築家、モザイクが色鮮やかです。

普通このようなモザイクの床は見学者が歩かないように柵をしてあるものですが、ここは普通に上を歩けてちょっと気が引けます。

 
 

もともとここはダイニングだったらしいのですが、狩猟がテーマにしてあって、他には見ない面白い漆喰装飾が印象的です。

 
 

天井一面がこのような木の彫刻で飾られている贅沢な部屋。

 
 
 

建物よりもっとすごいのがここの庭園。 かなりの広さの庭に様々な木々が植えられていて、まるで植物園のよう。 しかもあちこちに色々な志向が凝らしてあって、散策をしていても全く飽きません。

時間がなかった為にかけ足になったのが大変残念です。 

 
 
 

一番面白かったのがこの部分。 見た目は洞窟ですが、中はトンネルになっています。

 

 

ちょっとした明かりはあるのですがほぼ真っ暗。 フラッシュをを使って写したので明るく見えますが、ところどころ小さな明かりもなく、完全な暗闇になります。

 


 

この長ーい洞窟を抜けると突然明かりがさしこむ井戸の底に出ます。 地上まで27メートルだそうで、まるでアミューズメント・パークの様な感じです。

 

 

上から見るとこんな感じ。 地上までは大理石の螺旋階段が続きます

 
 

外に出るのにまたびっくり。 なんと石の回転扉があるのです! 閉めると外から見るとただの岩山。 かなりジェームス・ボンドなみな演出です。

 
 
 

これは偽鍾乳石の池。 池の中をまるで風雲たけし城並みの飛び石まであります。 ナターリア、勇敢にも渡りました。

 

 

今日訪ねた全ての建物をひっくるめて世界遺産に指定してあります。

 
 

さて、今回のツアーの“やりたいことリスト”の中でもトップ5だったロカ岬へ行って来ました。

ここはシントラから10キロほど離れているのですが、6時10分のバスに乗ろうと思って駅まで戻ったら、”これに乗ったら帰る便がないし、岬にはタクシーもないから帰れないから諦めるしかない”と言われ、結局タクシーで往復することに。 ポルトガルの物価の安さに感謝です。 観光している時間も合わせて、往復で30ユーロでおさまりました。 人数集まったらバスと値段が変わらないかも。

ということでなんとか辿り着きました。 "Cobo da Roca"。 巨大なユーラシア大陸の西の果て、まさに地の果てです。 宮本輝の“ここに地終わり海始まる“の本の題名にもなっているこの印象的な文句はポルトガルの詩人カモンイスの詠んだ詩の一節だそうです。

 
 
 

多肉植物に覆われた大変緑の豊かな海岸です。

 

 

まさに大地の果て、先の見えない大海原が広がります。

 
 
 

”ここに地終わり海はじまる。” 物語の中でここからの絵ハガキが届く設定ですが、買いました。ここの絵ハガキ。

 
真っ赤に染まる夕焼けを想像していましたが、空は薄水色で、ほんのりと薄紫に変化しただけの、淡い、優しい色の夕焼けでした。