Thursday, March 13, 2008

tokaj

田舎にいるなら田舎の楽しみ方をしないといけないと、今日は朝からトカイワインのふるさとトカイへ行って来ました。  トカイはハンガリーの東の端に近く、ウクライナまでも電車で1時間ほどの場所にあります。


ここデブレツェンからトカイまではICで1時間ほど。 随分と東側の雰囲気たっぷりな電車(すでに半世紀くらいは現役で走ってそう)に乗って出発。 駅も古い雰囲気で、さぁ・・・日本で言うと60年代の雰囲気でしょうか? 電車は1600ftだったので・・・900円程度かな? 




トカイへ着くとあいにくの雨。 休みの日に天気が悪いのはいつもの事。 さっぱりとした駅で、インフォメーションもなければ地図もなし・・・さぁ、どうしよう。 しかし、さすがにワインの街らしく、こんな木製の像も建っていたし、道路の植え込みには古くなったワインの樽が使われていました。

駅の正面には世界遺産の葡萄畑が広がっていて、季節と天気がよければとてもいい景色なのでしょう。 とりあえずプラプラと歩いて"rakoczi pince"を探すことに。 ここには大きなワインセラーがあって、試飲もできるとのこと。 
しばらく歩いてもそれらしきものがなく、近くの人に尋ねると反対方向とのこと。 またしばらく歩いて学校などのある通りに来てもいまいち分からず、世界遺産なんだし、もうちょっと案内表示をしっかりしてくれたらなぁ・・・と困惑。 


結局駅からは歩いて15分くらいのところで中心地に辿り着いて、辺りもちょっと観光地っぽい雰囲気に。 もし行く人がいたら、大きな幹線道路は一本しかないので、とりあえず"MosolygoJozef"と言う通りを目指してください。 通りには何件もの小さなワインセラーを兼ね備えたレストランが並んでいるものの、今は観光シーズンではないので半休業中?! 


20分ほどで広場まで到着。目指す"Rakoczi Pince"はあったものの”大体3月までは休業なので、団体の場合は予約すれば見学可”と言う曖昧な表示・・・。 結局休みでした。



斜め前の博物館にワインの歴史についての展示があるらしかったので、そちらへは行ってみました。 ワインの取引の為に住んでいたギリシャ人の旧宅だそうで、中には葡萄の種類の解説や、搾取や運搬に使った樽などが並んでいました。地下にはセラーもあったので、ワイン好きの人には面白いかも。そこの人にテイスティングなどの出来るセラーの場所を聞くと"SzerelmiPincesor"へ行くのがいいとのこと。 



もと来た道を戻っていくと、そこはさっきまでいた駅の裏・・・。 何件もセラーが並んでいるので、適当に一件目へ。


"benko borhaz"で、シーズンオフと言うことでちょうどセラーの拡張工事中で、お店の人が入ってもいいと言うので中を見学。 普段はセラーの中にテーブルを並べて試飲などをするようなのですが、今は随分と長い地下トンネルの奥を掘り進めていて、ちょっと面白い風景でした。 
せっかく見せてもらったので試飲もして行くことに。試飲は5種類飲んで500円程度。 
furmint
drysarga muskotaly dry
furmint sweetedeske
furmint very sweet
aszu 5
やはり美味しかったのはaszu5だったかな。 furmintのsweet程度までは飲みやすいけど、very sweetまでいくとデザートワインにしてもちょっと甘すぎ。 dryだったらトカイじゃなくても他に美味しい白はいっぱいあるから、やはり落ち着くところはaszuです。


すきっ腹に軽く5杯も飲んで足取りが軽くなったところで2件目。
"Borgaleria"へ入りました。どう見ても開いてなかったのですが、ドアのところにいると中から人が出て来てくれて開けてくれたので、せっかくなので一杯くらいと思って中へ。お店の人にどれが一番か聞くと、迷わずaszuの6だったので、他ではなかなか飲まないと思って、友達にホワイトデーのお返しも兼ねて一杯1500円程度する1999年のaszunの6を注文。 が、違うボトルを進められたので、せっかくだから1999年にして欲しいと言うと、ちょっとお店の人が迷ったようで、しばらくしてから思い切った風に自分達に、そこのグラスを持ってついて来いと手招き。。。





地下深いワイン・セラーへ案内されて、そこで出てきたのが後13本しか残っていないラベルの付いていないボトル・・・。 ”これは僕が友達と飲む時にしか出さないんだよ・・・でもこれが一番美味しい”と、惜しげもなく栓を抜いてくれました。 見ている方が”自分達みたいな訪問者にもったいない・・・”と思うほど。 薄暗くひんやりとしたワインセラーの中で黄金色に光った1999年のaszu6!!! う~ん。。。 これ以上の贅沢はないのでは・・・。


さぁてお味はというと。 ワイン通ではない自分が言うのもなんだけど、全く偏りのない、欠点をつけがたいバランスの取れた味で、独特の香りとしっかりとしたボディー。口に含んだ瞬間に舌に心地よい刺激があって、その後滑らかに口の中に解けていく甘みはなんとも筆舌に難い美しい味でした。 帰りに別の樽の1999年のaszu6を買いましたが、これも美味しいとのこと。いつ飲もうかなぁ・・・・。あと、ここでもアイス・ワインが作られているそうで、1杯飲ませてくれたのですが、これはカナダとかのアイスワインの方が美味しかったかな? ここの1杯を飲みに来ただけでも甲斐があったというものです。随分といい思いが出来ました!


お店の人が何本かオススメを教えてくれたうちの1本。(もちろん売る気はない・・・)
これも1999年のazsu6で、別も樽のもの。 オーナーさんも後これ1本しか持ってないらしくて棚の下の方から出して見せてくれました。 このメーカーの他の年のものならスーパーなどでも1500円も出せば買えます。


自分の買ったのが左側のaszu6。 右は1999年のazsu3。 これは比較的安価でした。
なかなかいい思いのいっぱい出来た小旅行でした。


昨日ホテルのロビーを歩いててふと置いてある新聞を見ると、なんとも見覚えのある顔が・・・。 はい。1面の見出しに自分の写真が載っていました。 こんな国のこんな場所でいきなり自分の顔が1面に載っていると驚きます。 せっかくなのでもらっておきましたw

1 comment:

Chiaki said...

シーズンオフだったのは残念ですが、貴重なワインを飲めて良かったですね。
レトロな電車は、イラストやアップリケにしたら娘の友達の男の子が喜びそうなデザインです。