Sunday, May 11, 2008

sahara

バスは恐れていたほど古い車体ではなくて一安心。 車内は結構満席であんまり余裕なし。 すんなり眠りに入れたものの、途中で急激な寒さに襲われて目が覚める。 ”地球の歩き方”には冷房はあっても暖房が入らないみたいなことが書いてあったけど、まさにこのことか・・・。 長袖は一枚しかないし、パンツはショート・パンツだし・・・。 誰が砂漠に行くのにウィンター・ジャケットなんて持ってくるかぁ! 持っていた半袖を重ね着して、薄いストールを足に巻いて防備。 それでもまだ寒く、まだ数時間も乗っていないといけないのに・・・明日には風邪ひいてるかも。。。途中何ヶ所かストップしては人が乗り降りして、一度トイレで降りたときには震えが止まらなくなるほど寒く、もうヤバイと思った頃に暖房を入れてくれて地獄に仏。 一命を取り留めたところでちゃんと眠りに入れました。ふと目が覚めると外は明るくなり始めていて、窓の外を見てびっくり。 そこはまさに”インディー・ジョーンズ”の世界で、深い赤茶色の岩の渓谷にパーム・ツリーのオアシスが広がっていて、思わず”おぉぉ!!”。 やはりこんな世界は存在していたんだね。 そこをしばらくすぎると、もう後は小石の散らばった荒涼とした台地が広がっていて、360度地平線の見えそうな一本道。当初の予定ではErfoudで降りようと思っていたんだけど、結局その先のRissaniまで行くことにして朝6時に到着。 本当はここからホテルのトランスポーテーションがあるという話だったのに、そんなのもちろんないよね・・・。 何度も電話して確認しておいたのに・・・。 まぁ、こういう国で物事すんなり行くわけないよね。



友達がグランド・タクシー(オンボロな、今にも壊れそうな普通の車)と交渉して、70DHでホテルまで連れて行ってくれるとのこと。 隣の車で寝ていたおにいちゃんを叩き起こして”連れて行ってやれ!”みたいな感じ。 お兄ちゃん寝耳に水のような感じだったけど、さっさと起きて砂漠地帯の道を突っ走ってくれました。40分くらいでMerzougaに到着して、幹線道路を外れると道は舗装されていなくて、ただの砂利のでこぼこ道。 オンボロ車にはかなり負担がかかってそうだったけど、何とか宿を見つけてくれて目的地に到着。
宿は”AubergeSahara”。 まさに田舎宿といった雰囲気で、主人のハッサンは気さくそうな人。ミント・ティーを振舞ってくれて、とりあえず部屋を決めたら昼食までは一休み。 宿のすぐ裏に出ると、そこにはすぐ砂漠が広がっていてちょっと目を疑うような感じ。朝はかなり冷え込んでいたものの、やはり日中はかなり気温が上がって、ランチの後に我慢が出来なくてちょっと砂の上に上がったら、まぁ足が焼けそうなくらい熱くて夕方まで散策は待つことに。 宿の人もみんな昼寝。。。


3時半になったので、ゆっくり砂丘の頂上を目指して歩くことに。 まだまだ日が高くて暑かったものの、もうこれ以上待てませんでした・・・。砂は随分とサラサラしていて、時々靴でも歩けそうなくらい堅い部分はあるものの、大部分は足が埋まってしまうので、靴やサンダルで歩くのはちょっと不便。 結局裸足が一番で、これから3時間、ひたすら裸足で歩き続けます。



砂漠に足を踏み込むと、そこには砂の丘があちこちでうねっていて、行けども行けども砂、砂、砂。。。 斜面ではかなり足が取られてかなりの労力が必要です。 まだ時間が早かったせいか誰一人として周りにいなくて、なんだか地球に一人だけ取り残されたような感じ。 途中で友達はリタイヤしたので、自分はひたすら丘の頂上を目指して歩く、歩く。 どこをどう歩いたらいいのか全く分からないけど、とりあえずてっぺんを目指します。 結構息も切れるし、歩いて来た足跡を見ると心細くなるほど・・・。(一見迷子になりそうな感じだけど、ちゃんと方向は分かって歩いてるから平気^^)


日が暮れかかるとこうやって観光キャラバン隊も出発です。 砂漠とラクダってホントイメージのまんまです。


のんびり歩いて1時間ほど。 やっと目指す頂上へやって来ました。 ”ついにこんな所まで来てしまった”と言うのが正直な感想。 世界中旅して、色々なものを見てきたけど、たった一人で砂漠のど真ん中の丘の上から360度地球を眺めるのはとっても不思議な感覚。 30分近くボーっとその景色を眺めていました。


日も暮れかかってきたので下山。 降りは登りと違ってかなり楽で楽しく、ずぶずぶと足をのめりこませながら一気に駆け下りました。 眼下にはこれから頂上を目指す人たちが沢山見え始めていたけど、やはり初めに足跡をつけながらここまで登ってきたのは価値があったかな。(みんな自分の足跡を辿って上がってきてました。)日が傾くと砂の色がどんどんと濃くなって、うねりの影もいっそう鮮やかになってきます。ちょっと気温が下がったせいか、虫たちも沢山歩き始めていて、自分はサソリに出会うのが怖いので草の生えているところを避けてひたすら岐路へ。




砂漠でも色々な生き物に出会うけど、一番多いのがこのフンころがし?! あちこちに足跡を残して砂漠中走り回ってします。



日没。 大きな太陽が沈んでいきました。 1つだけ、ここサハラで1つだけ厄介なことが。 それは”ハエ!!!” いくら砂漠の真ん中にいて静かに景色を眺めたくても、常に5匹くらいのハエには襲われます。この遠慮も会釈もないハエたち、顔であろうと足であろうととにかくたかり続けます。 日が暮れかかるとどこかに行ってしまうものの、この存在、かなりうっとうしいです。

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