Thursday, May 15, 2008

meknes

何度か途中で目が覚めながらも超熟睡の時に起こされたらもうメクネス。 友達は一緒にフェスまで帰ろうと誘うんだけど、やっぱ多少一人になりたかったので、結局ここで下車。友達の家にガイドブックも全て置いてきていたので、ここの地図もなければインフォメーションもなし。 こんな最果ての地で無謀だったけど、まぁこんなのもありかな・・・。バス停はちゃんと建物になっていたので、そこの待合室で、とりあえず夜が明けるのを待つことに。 一人だけ浮浪者っぽい人が寝ていたので、まぁ追い出されないことだけは判明。 外よりは暖かいものの、それでも結構震えるほどの寒さで、ジャージ一枚だけでブルブルなってました。こういうときの時間の流れは長いもので、途中で部屋の電気も消されちょっとミゼラブル・・・。 5時になったら外も明るくなってきてちょっと様子も分かるようになって来たものの、外に出て何があるのか分からないし、カフェなんかも空いてるわけなかったので、もうしばらくここで我慢!

6時。 もうこれ以上この寒い部屋にはいていられなかったので、とりあえず車が沢山走っていく方向を目指して歩きつつ、今日から2日間の宿も探さないといけなかったのでとにかくインターネットカフェを探すことに。しばらく歩くと、ちょっとよさげなホテルがあったので、中に入って尋ねると2日とも満室とのこと。 そんなわけないじゃん・・・ もちろんいきなり入って部屋聞いても断られる可能性はあるとは思ってたけど、日本人で服装だってシャンゼリゼ歩いても恥ずかしくないようなカッコウだったのに断るなよ!! あのフロントのオヤジ客が減って後悔しやがれ!説明ではすぐ近くにネットカフェがあって9時にならないと開かないと言われたものの、場所だけ確かめに行くと、その手前のカフェのが24時間オープンだって、おじちゃんが手招きするので、寒さもあったしそこで時間をつぶすことに。捨てる神あれば拾う神ありだね。 ラッキーとはこのこと!! コーヒーを頼んでボーっとしてドアを見てると”Wifi”の文字!! Yeesssssss!!!!!! なんとワイヤレスが飛んでいました! 今日はかなりついてるよなぁ。お陰で9時過ぎまでずーっと朝ごはん食べつつ、自分のPC繋いでネットをやりたい放題。 客もいないし、お店の人もいつまでいても構わないと言うような雰囲気だったので、書かないといけなかったブログも仕上げ、ついでに2日分の宿もブッキング! 全て順調に整いました。

結構体も疲れていたので、ちょっと早いけど、ホテルにいって部屋が開いてたら入れてもらおうとタクシーへ。ここのタクシーに一人で乗るのはこれが初めてだけど、絶対自分に対してはメーターは使わないだろうと思って、とりあえず気のよさそうなおじいちゃんっぽい人の車をキャッチ。 場所を説明して走り出してもメーターを押す気配なし。 

”メーター押してくれる?”
オヤジ無視。 
”メーター入ってないんだけど”
オヤジ無視。
”いくらで行くつもり??”
オヤジ無視。
”早くメーター入れろ!”
オヤジきれ気味に紙切れを見せて怒鳴るが、それはただの荷物に関しての追加料金表。(フランス語がわかんないと思ってごまかすなよ・・・。バカにするのもいい加減にしろ!)
”さっさとメーター入れないと降りるぞ!”
オヤジまた紙切れを指さして怒鳴る。
”早く押せ!!!” (もっちもかなり押しが利いてくる)
オヤジメーターを押す。

このやり取りの間にも500メートルは進んでいたので、結局オヤジの損じゃん・・・。 こんな手口は発展途上国では普通のこと。 ただの旅行者だと思って舐めるなよ! こういう奴らが国の印象とイメージを落としてることがわかんないのかね・・・。 昨日のおじちゃんみたいに100%いい人だっているのに・・・。 もったいない。

ホテルに無事到着。 数キロ走っても料金100円にもならない。 かわいそうだから優しいオヤジだったら色付けて渡してやんのにね。 バカだバカだ・・・。ホテルは欧米ではごく一般的なチェーンの、経済的なところなのに、やたらと綺麗だし、ちゃんとセキュリティーとドアマンまで・・・。 なんか1週間しかたってないのに、普通のホテルに泊まるのがこんなに心休まるとは。

残念ながら部屋はまだ開いていなかったので、とりあえずメディナまで歩いてコーヒーでも飲むことに。 すでに街は活気に溢れ始めていて、旧市街にはいる辺りではアラブ系の人達に囲まれてちょっと怖いくらい。 日本人って言うか、アジア人すら一人も見ないし、こういうのって結構心細いもんだね。しばらく歩くとガイドブックで見ていた大きなメディナの門へ到着。 この門はフェスのそれより随分立派。 門の前の広場をしばらく歩いて、ちょっとお土産の並んでそうな一角があったので入ってみると食料品ばかりのマーケットで、出口を探していると肉屋の近辺に来てしまって、そのとたん大声を出しながら巨大な牛のぶった切られた頭を担いだおじさんが細い路地を向かいから早足で歩いてきて”うぅぅぅぅぅ。。。。な、生首” 間一髪で”牛汁”を浴びるのを避けたと思ったら今度は生々しい胴体・・・。 次々に足やら各部位を担いだ人達が流れ込んできて食欲超減退。 肉大好きでダイエットできない人いたら、こういうの見ると絶対痩せれると思う。

とりあえず門のところまで戻ってそこに一番近いカフェへ。 なかなか紳士的なおにいちゃんがフランス語で注文に来てくれてホッと一息。 フェスと違ってやたらと声を掛けてくる連中もいないし、お店を見ていても無理矢理値段交渉に来られることもなく、結構大人しい印象。門の前の広場は多くの人が行き来していて、中心には変な服を着せられた写真を撮る用のラクダやロバなどがいるし、どこかのCD屋からは大音響でアラブ音楽が流れていて、門の前には観光バスから流れ出る欧米人。 ローカルタクシーや警察、とにかくありとあらゆるものが流れ動いていて、カオスそのもの。 自分は単なる傍観者。
そんな風景も見飽きたので、ホテルへ帰ることに。ホテルの隣がマクドナルドだったので、ちょっとアメリカの味懐かしさに立ち寄ると、結構いい値段がするんだね・・・。 マックもここではちょっとした高級食?!

ホテルにはすんなりチェックインできて、4時から動き続けていたのでシャワーを浴びて完全休息。夕方に一度ガス・ステーションへ買い物へ行くものの、とにかく一人の場所が欲しかったので、部屋に戻って映画見て1日終わり。

そろそろモロッコ拒否症状が出て着始めてるかも・・・。 もちろんここの国の文化は素晴らしいし、心優しい人は沢山。美しい国だとははっきり言えます。 ただ、もし自分に前世があったとしたら、ヨーロッパ人だった可能性はあるかもしれないけど、イスラム圏に住んでたことは絶対無いと思えるほど肌が合わない。。。 4,5日の滞在がベストだったかな。 

ここモロッコのファッションに関して書くと、男の人も女の人も、トラディッショナルなモスリムの着るフードの付いたドレスを着ている人が多く、結構な割合で女の人はショールを頭に巻いています。このショールも、宗教とはそんなに関係はないらしいんだけど、フード付きのドレスはどう見ても占い師のようです。 女の人の中には顔も全て隠して目だけしか出していない人もいるのですが、これは地方に行くほどその割合が多いようです。 この目だけしか出してなく、全身黒尽くめな女の人たち、結構見た目が怪しくて、全く誰なのか見当もつきません。 以前この格好で銀行に押し入った男の人たちもいたそうで、やっぱり怖いよね。若者は結構欧米風だけど、ほぼ99%偽物のブランド名の入った服を着ています。 なぜかエンポリオ・アルマーニが多く、その次にD&G、エナジー、ディーゼルなどですが、みんな何がエンポリオ・アルマーニなのかなんてわかってないよね・・・。 一体、このヨーロッパでもそこまで普及率の高くないエンポリオ・アルマーニをここまでモロッコで有名にした要因はなんだったのでしょう?!?!

2 comments:

Chiaki said...

数日分、まとめて読みました。
もうひたすら異国ですね。
砂漠の話が興味深かったです(鳥取砂丘ですら行ったことが無いので)。
日本で日常を過ごしていると、地平を遮る物が何も無いということが最高に贅沢に思えます。
スカラベはエジプトの壁画や装飾品に良く見られますが砂漠に多いんですね。
日本にも居る虫らしいんですが、図案化された姿は見たことがあっても、生きて動いている物は見たことが無いので興味があります。

ISAO said...

自分もここに載っけた虫ではなく、あのエジプトのスカラベと全く同じのが歩いているのを見た時は嬉しくなりました。
昨日ちょうどポーランドからスペインへ帰ってきて、今イタリアへ飛ぶ飛行機を待っているところですが、1週間近くポーランドの田園風景の中にいた為に、すでにあの荒涼とした大地の記憶も薄れかけてきています。 しかし、モロッコからヨーロッパに戻って鮮やかな森の緑を見たときの心の落ち着きは、やはり自分はああいう場所には適していないことを物語っているのでしょうか・・・