Thursday, September 30, 2010

love never dies

月曜日にベルファストを離れて、12時間のフェリーとバスの旅を終えてロビンフットのふるさとノッティンガムへやって来ました。
ここでも3日の休みがあったので、バスで3時間友達を訪ねてロンドンへ一泊行って来ました。
着いた日はそのまま友達のアパートでのんびり時間を過ごして、今日自分はショッピングと昼間に今度のロンドン公演の時まで観るのを取っておこうと思っていた、初演から四半世紀たったアンドリュー・ロイド・ウエバーの名作“オペラ座の怪人”の続編"LoveNeverDies"を観に行ってきました。
先日シドニーでロイド・ウエバーのシドニーオフィスの人と話した時に、まだオープンして半年ほどしかたっていないので変更が続いているということを聞いたので、まだしばらくはNYにも行かないであろうこの作品。 その後のファントムがどうなってしまうのか興味深々でした。


まだほとんどの人がストーリーに関しては知らないし、噂話もほとんど聞いていないので、とにかくドキドキ期待の高まりを抑えつつ劇場へ入りました。
真っ黒な緞帳の正面は目の落ち窪んだ顔の絵だけ。
話の舞台はパリからNYのコニーアイランドへ。すでにファントムがクリスティーンと別れて10年の時が経過しています。 ラウルと結婚して子供も出来たクリスティーンへの苦しい思いを胸に、ファントムはコニーアイランドで舞台の作曲をしています。 そこへ家族と共にクリスティーンが舞台の仕事の為やって来ます。 そしてそんなクリスティーンの前に再びファントムが現れます。 クリスティーンの10歳の息子グスタフ。 彼がピアノを弾き語る姿を見てファントムは唖然とします。
と、ここからストーリーは思わぬ展開に・・・。 そして最後には悲劇が・・・。 となるのですが・・・
う~~~~~っ。。。。 最後には誰かが死んでしまうのですがぁぁ。。。 あぁ!!!なんでこんな結末にしてしまったんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!
最後の結末がイヤだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
話が進むごとに”えぇ!!!”という新事実が明らかになるのですが、それにしてもこの結末は納得できない!
第1作目のオペラ座の怪人は、とにかくファントムの愛の苦悩に涙を誘われますが、今回は前半は同じくファントムの叶わぬ愛、クリスティーンと口づけすら交わせない苦しみがよく描かれているのですが、途中からある事実が発覚して恋愛抗争となり、その間で苦しむクリスティーン、何も知らない男の子のグスタフの戸惑いへと中心が移り、最後には思わぬ結末を迎えます。

ストーリー以外はと言うと、さすがに舞台効果も進化していて、始めの演出から観客は息を飲みました。 舞台がとっても3D! 映像とスクリーンの効果で驚くような3Dな演出になっています。 そんな不思議な演出が始めから観客を異次元の世界、ただならぬ予感を感じる世界へ引き込みます。 マジックを使った効果もふんだんで、突然ファントムが現れるのはもちろん、色々な所で客を驚かせる演出がされています。 前回作から言うと時代が10年しか経過していない割には、随分雰囲気がモダンになり過ぎてる気はするものの、それでも舞台がパリからNYに移ったということで納得は出来るでしょうか。
あと、曲に関してですが、前回作と同じ曲は使われていなくて、ほんの一瞬ファントムが現れる気配の時に前回作のメロディーが流れる所がありますが、それ以外は新しい曲になっています。 とは言っても以前違うミュージカルで使っていた曲が、歌詞だけ変えて再利用してあったり、新しい曲ばかりではないです。

総合評価はと言うと、もちろん好きでした。 とにかくキャストが素晴らしい!! このストーリーをもしこのキャストがやっていなかったら多分気に入らない作品に仕上がってたと思うけど、どのキャラクターも抜群に演技も歌も上手くて、さすがオリジナルキャストと言うだけのことはあります。

また数週間後にロンドンに戻ったら、もう一度観に行こうと思っています。



ショーの紹介クリップ。



ファントムの歌う"Till I Hear You Sing" 素晴らしいです!

2 comments:

Chiaki said...

「オペラ座の怪人」の続編ですか……。
小説だと「ファントム」と「マンハッタンの怪人」を、それぞれ違う人が書いているんですよね。
「love never dies」は「マンハッタンの怪人」の方が下敷きになっているようですが。

舞台の素晴らしさと物語の秀逸さは、必ずしも一致する訳ではないと思うので、舞台が素晴らしいということだけでもわかって嬉しいです。
名作の続編って、微妙な気持ちになる物が多いので……。

何年か後に四季あたりが上演してくれれば観る機会があるかも。

ISAO said...

へぇぇぇ。 そんな“マンハッタンの怪人”なんてあったんですね! 作品に関してはBenEltonと言う人とロイド・ウエバーが構想を重ねた話は書いてあったのですが、その“マンハッタンの怪人”に関しては知りませんでした。 
確かにベースはその話のようですが、また随分とそこから内容は変化しているようですね。
でも、確かにおっしゃる通り“微妙な気持ち”になるのは仕方がないのかもしれませんね。 
話自体に重厚感がない分、前作に全体に漂っていた、作品自体から醸し出されるスリルであったり不気味さが、無理矢理演出されてるような部分が多くて、しかも最後の最後の話の転換で不自然さが頂点に達してしまいます。
せっかく演出効果やアイディア自体はいいのだから、もうちょっとシナリオを練り込んで、話の終結も考えて欲しかった気はします。